プリントを白紙で出し続けた小4男子…担任が下した“書かせない”決断と、動き出したわが子の心

熱海康太
2026.04.07 15:31 2026.04.08 17:00

教室で机に向かう小学生の男の子

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「書けない子どもに必要なのは叱ることではなく、失敗の積み重ねをいったんリセットすることだ」と語る。プリントを白紙で出し続けた小4男子に、担任が選んだ「書かせない指導」が、時間をかけてプリントに文字を増やしていった。(写真はすべてイメージです)

「書けない」と「わからない」は違う

学校の教室

小学4年生のケイ(仮名)は、授業中のプリントをほぼ毎回白紙で提出していた。解けないのではなく、書けないのだった。鉛筆を持ち、問題を見て、それでも手が動かない。前の先生は叱ったこともあり、居残りをさせたこともあった。でもプリントに文字が増えることはなかった。4年生になって担任が変わり、木村先生(仮名)が初めてケイの白紙のプリントを受け取ったのは、着任して最初の週のことだった。

木村先生が最初にしたのは、叱ることでも居残りさせることでもなく、

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi