「つまらない本は最後まで読まなくていい」 脳科学者がおすすめする、子どもを読書好きにする親のかかわり方

子どもによくあるのが、読み始めた本を途中でやめてしまうこと。つい「最後まで読みなさい」と言いたくなってしまいますが、子どもが本を好きになるうえで大切なのは、実は「最後まで読むこと」ではありません。
つまらないと感じた本を無理に読み続けるよりも、「これは違う」と手放し、次の一冊に出会うことのほうが大きなメリットがあると、医学博士の加藤俊徳先生は解説します。加藤先生がおすすめする本好きを育てる親の関わり方について、著書から抜粋してご紹介します。
※本稿は、加藤俊徳 (著)『難読症を克服した脳科学者が教える 子どもの読解力が伸びる 本の読み方』(大和書房)より一部抜粋、編集したものです。
子どもが「読めない壁」にぶつかったら、親はどうする?

子どもが本に興味を持ち、だんだん読めるようになってくると、
「最初だけ読んだけれど、すぐやめてしまった」
「途中で飽きてしまい、続きを読まなくなった」
などということも出てくると思います。
そんなとき大人は
「せっかくだから、もうちょっと読んだら?」
「最後まで読んでみようよ」
などと、無理やり続きを読ませようとしてしまいがちです。
しかし私は、お子さんに合わないと思った本は躊躇せずに読むのをやめさせていい、と親御さんたちに伝えています。
日本人は真面目なので、つい「一冊すべて読み通さなければいけない」「最後まで読み切ることが大切」などと考えてしまいます。
ですが、本人が面白いと思えない本を、我慢してまで読む必要はありません。
そんな無理をするよりも、気持ちを切り替えて新たな本を読むほうが、子どもの脳も刺激され、働きやすくなるでしょう。
そもそも、子どもの「この本はイヤ」「つまらない」という主張は、「好み」であって、わがままではありません。
むしろ、たくさんの本に出会って、自分の「好き・嫌い」をわかっていく過程は、思考系脳番地を大いに鍛え、育てます。
さらに、このような経験は「人生で壁にぶつかったときは、違うやり方で進めばいい」という貴重な学びにもなるはずです。
それに、私たち大人だって、手に入れた本のすべてを隅から隅まで読んでいるわけではありませんよね。
気になる部分だけを読んだり、冒頭だけ読んで積んでおいたり、つまらないと感じる部分は読み飛ばしたりすることだってあるでしょう。
でも、読書は自分のためだけの自由な行為ですから、それでいいのです。
また、子どもが本を読む時間や場所だって自由です。
ずっと座っていなくてもいいし、家の中でなくてもいい。
好きなときに、読みたいと思うものを、自分のペースで読みましょう。気合いを入れすぎず、遊びの延長で気楽に読めるといいですね。
読み方に正解はないので、もっと気軽に本に親しんでほしいのです。
そして親御さんも、子どもに本を渡すときは、期待をしすぎないことが大切です。
「せっかく読むなら、何かを学んでほしい」
「有名な本だから、いい感想を持ってほしい」
などと、つい考えてしまっていないでしょうか。
読書を通して成長する、本から何かを得る、ということももちろん大切なのですが、それよりもまずは、「本を好きになること」「読書を楽しめること」が読む力を育てるためには何より大事。
そして、読書に対してポジティブな気持ちのまま、大人になっても「読書を続けられる人」に育つことに、いちばん価値があります。
それが、結果的に読解力の向上につながっていくのです。
何歳になっても本を読み続けられるということは、いくつになっても学び続けられる、成長できるということ。
それこそ一生モノの財産を手に入れたようなものです。
そのためにも親御さんは、お子さんが読めない壁にぶつかったときでも、「大丈夫だよ」「こっちも楽しいよ」と声をかけながら、他の本を差し出してあげられる存在であってほしいと思います。
加藤俊徳 (著)『難読症を克服した脳科学者が教える 子どもの読解力が伸びる 本の読み方』(大和書房)
10歳までに「学力の土台」をつくる!
一生モノの読解メソッド
お子さんに、こんな特徴はありませんか?
● 音読をすると、つっかえたり、読み飛ばしたり、間違える
● 計算問題はできるのに、文章問題になると意味がわからなくなる
● 問題文が長くなると、読むのをあきらめてしまう
活字が苦手。たったそれだけで、国語だけでなく、算数や理科、社会などすべての教科において、他の子と差がついてしまう。
さらに、テストの問題文を読んでも「何を問われているか」が理解できず、問題が解けない……。
読む力は、「すべての学力に通じる土台」。
この土台を10歳頃までに築いたかどうかで、子どものその後の学力や生きる力に差がつく――。
そこで本書では、活字が苦手な「難読症」を克服した脳科学者が、短い一文から読む力を育てる「本の読み方」をご紹介します。































