「部活が忙しくても勉強ができる子」は何が違う? 努力より“授業前5分の準備”が成績を伸ばす理由

「授業をしっかり理解するためには、たくさん勉強して“努力すること”が大切だ」と考えている人は多いかもしれません。しかし、授業の前に「準備」をすることで、理解度は大きく変わることがあります。
個別指導塾「学研CAIスクール稲沢駅西校」スクール長・鎌田則和さんの著書より、部活と勉強を両立しながら授業の理解度を高めるための、“授業前5分の準備”についてご紹介します。
※本稿は、『部活をがんばる中学生のための勉強法』(鎌田則和/秀和システム新社)から一部抜粋・編集したものです。
「努力」より「準備」が大切

人がなにかを成功させるために、もっとも大切なことはなんでしょうか?
それは努力……ではありません。
確かに努力も大切です。キミたちにも努力ができる人間に育ってほしいと、私も願っています。
でも、「努力」ってあいまいな言葉ですよね。気分やモチベーション、得意・不得意に左右されやすい上に、結果に対し「努力が足りなかった」という精神論になりがちです。
それに、計画や戦略のない行き当たりばったりの努力は、悪く言えばムダな努力になりかねません。何もかも「努力」という言葉で一括りにしてしまうのは乱暴です。
そこで私が塾で生徒に指導する上で「頑張りなさい」「努力しなさい」と言う代わりに、よく使うのが「準備」という言葉です。
「〇〇に備えて準備しよう」
「〇〇のためにどんな準備をしようか?」
「どんな準備をしたら、良い結果が出せると思う?」
そう言われると、具体的にどうすればいいかイメージしやすくなりますよね。その結果、物事を上手に進める能力が身につき、成果を発揮する確率も高くなります。実際に、準備の意識が高い子ほど、成績が良く、心も安定しています。
授業前の5分間の準備
これは授業についても当てはまります。学校の授業を集中して受けるためには、準備が大切です。
それでは授業をしっかり受けるための準備は、どのように行ったら良いでしょうか?
授業の準備と言うと、前日の自宅での予習を想像するかもしれませんね。もちろんそれも悪くないのですが、忙しい中学生が効率よく学習するためには、家での勉強を主に復習に充て、演習量を増やす方が効果的です。
そこでキミにオススメしたいのが「授業前の5分間の準備」です。具体的には、次のようにします。
①授業が始まる5分前に、教科書にあらかじめ目を通しておく

内容を深く理解しようとする必要はありません。これから始まる授業のおおよその流れを把握できればOKです。
②その日の授業進度を予想する
その日の授業進度を予想して、その範囲に目を通しておきましょう。余力がある場合は、今勉強している章全体を見渡しておくと、区切りの良いところや最終的な目標など、流れがよりイメージしやすくなります。
③「なにが重要か」「どこがヤマ場となるか」を自分なりに推測する

その日の授業でどこが重要か、ヤマ場を予想して、それが合っているか確かめるつもりで授業に臨みましょう。これによって授業に対するカンが磨かれ、理解度も上がります。
④「太字で記された用語はなにか」「どんな図があるか」「どこが難しそうか、意味がつかみにくい語句はなにか」を事前に確認しておく
授業を真剣に受けるのは当然ですが、授業中、ずっと集中力を保つのはなかなか難しいと思います。肝心なときに集中力のギアを上げられるように、事前に重要な部分、分からない部分を確認しておきます。
授業前に5分間の準備をするだけで、理解度がグンと上がる!

スポーツの世界ではイメージトレーニングと言って、試合前に「今日はどんな試合展開になるか」「その中で、自分はどこで、どんなふうに勝負をかけるか」をイメージする訓練があります。それと似ているかもしれませんね。
この「5分間の準備」をしておくだけで、授業の理解度はグンと上がります。少なくとも「先生の話がまったく理解できない」「授業のスピードについていけない」ということはなくなるはずです。先生からの重要な箇所の説明は聞き漏らさないように注意しましょう。
そして授業の理解度が上がると、復習もしやすくなるため、出された宿題も早く進められるようになります。宿題を早く終えられる分、ほかに重点的に取り組まなければならない勉強に多く充てることができますし、自由時間に使うこともできるため、いいこと尽くしです。
つまり、たった5分間の準備をするだけで、その後の時間をたくさん節約できるのです。やらなきゃ損ですよね。
まとめ:授業前に「5分間の準備」をしよう
・授業開始5分前に、教科書の太字の用語、新出語句に目を通したり、全体の流れをつかんでおこう。
・重要箇所やヤマ場を意識して教科書を読んでおくと、集中力が増し、カンも鍛えられ、メリハリのある勉強ができる。
苦手を先生のせいにしても何の得にもならない!

塾で生徒から、ときどき学校の先生に対する愚痴を聞かされます。よく耳にするのは、こんな話です。
「今の数学の先生の授業、マジで分からん……」
「私のクラスの英語の先生、なに言ってるのか全然理解できない……」
残念ながらキミたちは、学校で教わる先生を選べないのが現実です。
塾や家庭教師であれば、最初から先生を選択したり、希望を伝えることができるかもしれません。しかし、学校の場合は年度の最初に決まった先生が1年間、皆さんの教科指導に当たるケースが大半です。
ですから、何とかその先生の指導に付き合っていくしかないですよね。その先生が苦手だからと言って、その教科の勉強を疎おろかにしたり、分からない理由を先生のせいにしても、キミにとって何の得にもなりません。
では、そんな場合はどうしたら良いのでしょうか?
前日に自宅で予習してから授業に臨もう
そのような場合にオススメの方法は、予習の時間を増やすことです。つまり、授業開始前の5分間の準備だけでなく、もう一歩踏み込んだ予習を授業前日に自宅で行っておくのです。
やり方は、次の通りです。
①教科書の内容に目を通す

基本は授業開始前の5分間の準備と同じです。まずは次の授業で学習する範囲の教科書に目を通しておきましょう。もちろん太字で書かれている重要語もチェックしてください。焦らず丁寧に読み進めていけば、かなりの部分が理解できるはずです。
②あらかじめ基本問題を解いておく
教科書に目を通し終わって余裕があれば、学校から配布されているワークや市販の問題集にある基本問題を解いておきましょう。例えば数学であれば、例題の解説を読み、実際に問題を解いてみてください。こうすると「分かるところ」「分からないところ」がより明確になり、授業の説明も頭に入りやすくなります。
教科書だけで分からなかったら?

なお、予習の際に教科書だけではよく分からなかったら、市販されている『教科書ガイド』を活用するのがオススメです。
教科書は扱うページ数や文字数の関係上、細かい式の展開や解説が不足している場合があります。そんな困ったときは教科書ガイドにある、教科書との対応ページをもとに調べてみると疑問が解決しやすくなります。特に教科の特性上、英語と数学の教科書ガイドは、予習だけでなく復習にも効果的です。
また、気に入った参考書を1冊、徹底的に使用するのも良いでしょう。
数研出版から発行されている『チャート式 中学』シリーズのように、付録として重要なポイントを動画で解説しているものもあります(『チャート式 中学』シリーズは数学と英語に動画解説が収録されています)。そのため、分からないことが生じた際に辞書的な活用をすることができます。
まとめ:苦手な先生の授業は「予習」に力を入れて授業に臨もう
・授業が分かりにくい先生に当たった場合は、予習に力を入れ、少しでも「分かった」状態で授業に臨もう。
・教科書だけで足りない場合は、『教科書ガイド』や『チャート式 中学』シリーズなどの参考書を活用しよう。
『部活をがんばる中学生のための勉強法』(鎌田則和/秀和システム新社)
「毎日が忙しくて、勉強する時間がない」
「部活で疲れて、家に帰るとヘトヘト……とても勉強する気になれない」
「勉強をしなければいけないと思うけど、なかなか手をつけられず、気づいたらもう寝る時間」
「勉強の合間に少し気分転換と思ってゲームをし出したら、あっという間に時間が過ぎてしまった……」
キミには、そんな悩みはありませんか?
この本は、そんなキミのための「効率の良い勉強のやり方」の本です。






























