近所にあったら活用すべし! 放課後や休日に子どもが集まる「児童館」ってどんな場所?

藤平公平
2026.05.24 23:19 2026.05.25 07:00

クレヨンでおえかきする子

放課後や休日に子どもたちが集まり、遊びや学び、そしてふれあいの場となっている「児童館」。しかし、ひと口に「児童館」といってもさまざまな種類があり、少々分かりにくいもの。そこで今回は「児童館」とはどのような場所であり、どのような目的で運営されているのか、公立小学校教員の喜舎場光紀先生とともに詳しく見ていきましょう。

※本記事は2025年5月現在の情報に基づいて作成された記事です。制度等は状況により変更される可能性があります
※写真はすべてイメージです

子どもの成長を促す「児童館」

砂場で遊ぶ子どもたち

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「児童館」とは、児童福祉法第40条に基づいて設置されている児童福祉施設のこと。児童遊園や児童館を通じて子どもたちに健全な遊びを提供し、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的としています。

こども家庭庁による令和5年の社会福祉施設に関する調査によれば、調査を行った時点で合計4259カ所の「児童館」が設置されていることがわかりました。その運営は公営と民営に分かれていますが、都道府県や市区町村、社会福祉法人などが主体になっています。

しかし近年では少子化の影響もあり、子どもの利用が減って「児童館」は徐々に減少傾向に。なかには「児童館」の存在を知らない家庭もあるのが実情です。

喜舎場先生「児童館の歴史は思いのほか古く、1947年に制定された児童福祉法の中で児童厚生施設として位置づけられました。1960年代に高度経済成長を迎えて子どもの遊び場が限られたり、“かぎっ子”が増えたことが児童館の爆発的増加の背景にあるようです。

2006年をピークに減少傾向に転じたとはいえ、近年は放課後児童クラブとの連携が注目されるなど、児童館はいまなお子育て家庭にとって大きな役割を果たしています。ぼくには5歳の娘がいるのですが、通っている子ども園のすぐそばに児童館があり、30分ほど立ち寄って遊んでから帰るのがルーティンです。園では関わることのない近所の小学生や児童館職員との交流は、娘にとって多くの人と関わる貴重な場になっていると感じます。小学生くらいの子どもたちであれば自分で通うこともできると思うので、もし自宅で退屈そうにしていたら『児童館で遊んでおいで』と声をかけてみてはいかがでしょうか。」

3つのタイプに分かれる「児童館」

積み木で遊ぶ幼い男の子

「児童館」は大きく分けて、「小型児童館」、「児童センター」、「大型児童館」の3種類。「児童センター」の中には「大型児童センター」が含まれ、「大型児童館」は「A型」と「B型」に分かれています。

その機能特徴も、種別によってさまざま。たとえば小型児童館は「児童に遊びを与え、健康を増進し情操を豊かにする。地域組織活動を促進する」とあり、「児童センター」は「小型児童館」の特徴に加えて「体力増進指導機能or年長児童育成機能」と記載されています。さらに「大型児童センター」では、「児童センター」の内容に「特に年長児童の活動に配慮」という文言が明記されているのが特徴です。

また基本的に「児童館」の職員には、児童の遊びを指導する「児童厚生員」が2名以上配置されていて、必要に応じてその他の職員を増員するようになっています。ただしこれは、法令上義務付けられたものではありません。地域の実情に応じ、2名のうち1名は児童厚生員を補助する役割の者でも良いとされ、自治体の裁量に任されています。

設備は集会室、遊戯室、図書室などの設置が決まっていますが、種別によって設備内容も異なってくるので事前に調べておくと良いでしょう。

喜舎場先生「児童館では子どもの成長を支える上で、児童厚生員の存在がとても重要です。子どもが自ら遊びたいことを見つけられるようにして、楽しく過ごせるように援助するのも役割のひとつ。子ども1人ひとりに関わり、感情・気分・雰囲気や技量の差などに心を配りつつ、子ども同士が遊びを通じて成長し合えるようにアシストしてくれます。

児童館の設備として、小学生向けの遊戯室や図書室をイメージする人が多いでしょう。しかし児童館では必要に応じて、中・高校生世代の文化活動や芸術活動のためのスペースなどを備えるようガイドラインには記されています。学校や自宅以外で活動をおこなう場所として、中高生にとっても児童館は選択肢になるのではないでしょうか。」

「児童館」を利用できるのは17歳まで

ぬいぐるみで遊ぶ7ヶ月の女の子

各児童館は「0~18歳未満のすべての児童」が利用可能で、なかには生後数カ月で児童館デビューする子どもも。しかし種別によって、対象地域の範囲や優先する児童に違いがあるので、利用する場合は前もって確認しておくと安心です。

喜舎場先生「児童館には大勢の子どもや保護者たちが集まります。いざ児童館に通わせ始めたら、既にグループができていて馴染めなかったり、子ども同士でケンカが起きてしまったりといったことも想定されます。そういった意味でも、児童館は学校の延長線にあるといえるかもしれません。自分が暮らす街にどのような児童館があるのか調べたら、事前に見学して施設の雰囲気を確かめておくのも良いでしょう。」

イベントで親子の絆を深めたり、他の家族とのコミュニケーションの場にもなっている「児童館」。学校と同様に集団生活を育んだり、子育ての悩みを共有したりできるので、うまく活用して家庭や学校だけでは得られない経験や繋がりを広げてくださいね。

喜舎場光紀

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沖縄県の公立小学校教員。MIEE(Microsoft認定教育イノベーター)。Google認定教育者。オンラインサロン『定時退勤がちサロン』を運営し、学校での働き方改革を推進すべく活動中。音声配信サービス『voicy』や、各種SNSにて教員の働き方、教育についての情報を発信している。