授業の間違いを何日も引きずる小5息子…父親が「その後どうなった?」と聞き始めた理由

熱海康太

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「失敗を引きずる子どもに必要なのは『気にしないで』という言葉ではなく、失敗の後に何が起きたかを一緒に見ていくことだ」と語ります。

木曜日の失敗を日曜日まで引きずる小5の息子に、父親が「その後どうなった?」と聞き続けた日から、息子が少しずつ変わり始めました。(写真はすべてイメージです)

木曜日の失敗を日曜日まで気にしている

木曜日に授業中に答えを間違えたことを、小学5年生のハル(仮名)は日曜日になってもまだ気にしていました。「なんで、あのとき間違えたのかな」「どうして、みんなに笑われたかな」「先生はどう思ったかな」。夕食の途中で急に黙り込んで、父親の幸夫さん(仮名)が「どうした?」と聞くと「なんでもない」と答えましたが、その顔が気になりました。

このパターンはハルに以前からありました。体育でシュートを外した翌日に「あのシュート、みんなに迷惑かけたかな」と聞いてくる。給食で牛乳をこぼしたことを一週間後に「あのとき恥ずかしかった」と言う。他の子どもが「もう忘れた」という出来事を、ハルは何日も持ち続けていました。

幸夫さんは最初、「もう終わったことだよ、気にしないの」と言い続けていましたが、それでハルの表情が晴れることはありませんでした。「気にしないで」と言われても、気にしている。その言葉は何の助けにもなっていなかったのかもしれないと、幸夫さんは感じ始めていました。

「引きずる」ことの心理的な構造

失敗を長く引きずる子どもには、いくつかの共通した認知のパターンがあることが知られています。まず、失敗を