「おなかで足元が見えない」中川翔子が双子妊娠のリアルを絵日記に残した理由

中川翔子
中川翔子さん/『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より
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2025年9月に双子を出産した、「しょこたん」こと中川翔子さん。

過酷な妊娠期間から、帝王切開での出産、そして現在進行形の子育て。その時々のリアルな気持ちを綴った絵日記が、『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』(宝島社)として1冊の本となり、多くのママたちから共感を呼んでいます。

今回は中川翔子さんに、絵日記に込めた想いや、産前産後の印象に残るエピソードを語っていただきました。

(取材・文:nobico編集部)

しょこたんの「妊婦あるある」に共感が集まる

─妊娠、出産、育児のすべてを絵日記にされてきた中川さんですが、これまでで特に反響が大きかったのはどの日記でしたか?

まだ「これから絵日記を書き続けていくぞ!」と決めていない頃に描いた初期の日記ですね。

お腹が大きすぎて湯船に浸かるのがしんどいとか、お腹で足元が見えなくて足の小指を角にぶつけるとか、そういう何気ない話に「わかるわかる!」って、ものすごく反響をいただいたんです。

それまでも、妊娠中の日常は文章や写真でSNSにアップしていて、みなさんが心配してくれたり、応援してくれたりするのがとてもありがたかったんです。

でも、絵に描くからこそ伝わる細かい「あるある」があって、読んだ人もより深く共感しやすいんだなと感じました。

あとは、きょうだいが1ヶ月ごとにどう成長しているかを描いた日記も、先輩ママたちが「懐かしい」と言ってくださったりします。

『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より

──妊娠や育児などの慣れない生活の中、絵日記を描くのは大変だったのではないでしょうか?

それが、全く大変じゃないんです。お仕事で「何かをしなきゃ」となると気合が入って大変なんですけど、私にとって絵日記はデトックスというか、ストレス発散なんですよね。赤ちゃんが寝た瞬間に「今描いちゃおう!」という感じで、新しい趣味のようになっているので全然しんどくありません。

本当に、生後3ヶ月までは大変で…。眠れないし、「この命を守れるか」というドキドキの連続でした。でも、その瞬間瞬間で子どもたちはどんどん大きくなっていく。だから「忘れられない、忘れたくない」って。

写真を散々撮ったつもりでも、後から「もっと撮っておけばよかった」って絶対になるんですよね。それに、写真には撮れなかったものや、私の目と感覚を通して見た景色も、絵なら残せる。絵ってすごく素直に表現できるなと思います。絵日記は、本当にリアルなエッセイという感じですね。

日々リアルタイムで必死に描いていたので、キャラクターとして作り込んだり、話を盛ったり、ギャグっぽく演出したりする余裕は一切ありませんでした(笑)。本当に細かいことほどすぐに忘れちゃうから、遅くても2日後には描くように、なるべくリアルタイムを目指していました。

何気ない出来事や気持ちを日記に残したい

──ご自身の中で「これは描いておいてよかった」と思うエピソードはありますか?

読み返してみると、結構忘れていることも多くて。何気ない出来事や気持ちを残しておいてよかったと思っています。

例えば、入院中の「明日、出産なんだな」という不安な気持ちは、人生の中でその日しか味わえないなと思って絵日記にしたり。帝王切開の当日に感じた「麻酔ってすごいな」という驚きも、その日のうちにぎっしり日記に残しています。

あとは、産後に不安になっていた夜中、桂子さん(母)が助けに来てくれて、「深夜に椎茸を洗ってくれた」とか(笑)。本当にどうでもいい、わざわざSNSに書くほどでもないような何気ないことすらも、記録しておきたかったんです。

退院した翌日、親子3人で川の字になって寝たときも、1週間前までお腹パンパンでヨギボーに一人でゴロンとするしかなかったのに…と、本当に不思議な気持ちになりました。その角度の写真は自分では撮れないけれど、絵日記なら描けるんですよね。絵だからできることって、めちゃくちゃあるなと思います。

『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より

──ご自身の記録でありつつ、これから出産を迎えるママたちへのエールにも感じられます。

双子の妊娠中って、「安定期がない」と言われているんです。私自身、妊娠中に「とにかく動くな、歩くな」と言われて、外の世界や人と接することがなくなってしまいました。眠れないから気力もないし、本当に孤独で。

それから、妊娠中に「指の関節が痛くなる」というマイナートラブルがあったのですが、周りに同じような人がいなくて「どうしよう」と不安でした。

だから絵日記は、「ひとりじゃないよ」「こういう症状もあるよ」「これが便利だったよ」と、後から妊娠するママたちへの書き置きみたいなイメージで描いていたところもあります。

私の妊娠をきっかけに不妊治療を始めて、最近赤ちゃんを出産した同い年の親友がいるんです。彼女が「買った方がいいものとか、日記がすごく参考になったよ!」と言ってくれて。身近な友達だったり、ママになった人たちにちゃんと届いたんだなと、本当に嬉しかったですね。

 

 

しょこたんの子育てクエスト ママLV.1

中川翔子 (著) 『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』(宝島社)
2025年9月末に双子の男の子を出産し、大きな話題を集めた中川翔子さんの妊活・妊娠・出産・育児の体験をまとめた、完全描き下ろしのコミックエッセイです。
本書では、不妊治療や流産の経験、巨大化するお腹との日常、帝王切開当日の緊張と覚悟、そして産後の双子育児までを率直に描写。双子出産という大きな転機を経て“母になった中川翔子”の現在を、しょこたんらしい世界観でユーモラスかつリアルに綴ります。SNSに投稿された漫画だけでなく、本書限定のエピソードも! 子育て中の方はもちろん、これから妊娠・出産を考えている方、仕事と育児の両立に不安を抱える方、パートナーとの分担に向き合うすべての方に手に取っていただきたい一冊です。