何回注意しても効果なし? 同じいたずらを繰り返す子どもにやっていいこと・悪いこと
コップの水をわざとこぼしたり、物を投げたりといった幼児のいたずら。注意しても止めてくれず、「同じいたずら」を何度も繰り返す子どもに悩んでいる親は多いようです。なぜ子どもがいたずらを繰り返すのか、どのように対処するのが良いのか、さいたま市の認可保育園「大宮みちのこ保育園」のコメントも交えながら紹介していきましょう。
繰り返しいたずらをしてしまうのは脳の未発達が原因
生まれてから大人になるまでに、脳は段階を追って発達していきます。生まれて数年の幼児の脳はまだまだ未発達。自我が芽生えてなんでも自分でやりたい時期ですが、感情を制御する脳の一部「前頭前野」が成長していないため、思い通りにできないと癇癪を起こすこともあります。
前頭前野は感情のコントロールだけでなく、考えたり記憶したり、言葉を理解したりといった働きにも関わる重要な部分。しかし前頭前野が成長を始めるのは小学生頃からのため、幼児ではまだ「注意されたことを理解し、覚えておく」「行動を自分で制御する」といった行動が上手くできません。
そもそも脳が発達しきっていないことが原因なので、同じことを何度も繰り返してしまうのはある程度仕方のないことだと考えた方が良いでしょう。
大宮みちのこ保育園「『いたずらする=悪いこと』だとつい捉えがちですが、脳の成長段階という意味では決してマイナスではありません。むしろ好奇心を持っていて、ワクワクできることを求めている証拠でもあります。
とはいえ、小さい子どもは理性が未発達で本能に従いがち。注意されても『いけないことをした』と理解するより先に、『注目してもらえた』と受け取って同じことを繰り返すようになります。注意してもわかってくれないのは性格に問題があるのではなく、幼児期特有のもの。子どものいたずらに悩みすぎず、まずは脳が成長段階にあると理解することが大切です。」
親から注目を集めることで行動がエスカレートする
同じことを繰り返してしまう理由はもう1つあります。それは「親の注目を集める」というケース。子どものいたずらに対して親が大げさに驚いたりすると、子どもは「これは面白いことなんだ」「これをやると親が注目してくれる」と喜び、さらにエスカレートする可能性も。
そのため、世間の親の中には「すぐに止めさせないといけないような危険なことじゃなければ、一旦気づいていないふりをする」「子どもが飽きるまで静かに待って、いたずらが終わってから注意している」という人もいます。
ただし、注意する際に大声で怒るのはあまり良くありません。大声での注意に「注目を集めている」と感じたり、少し成長すると「何を言われているかはわからないけど、怒っているのが怖い」と恐怖心だけを感じさせてしまう場合があります。注意する際には、冷静に「なぜいたずらをしてはいけないのか」を教えましょう。
また、いたずらが微笑ましくてつい微笑みながら注意することもあるのではないでしょうか。子どもに「これは喜ばれることなんだ」と思われる危険があるので、表情にも注意が必要です。
大宮みちのこ保育園「小さな子どもは自分の存在を主張したくて、どうしても親の注目を引こうとします。『お母さん見て! お父さん見て!』と、大声をあげる子どもの姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。いたずらを繰り返すのも、同じように親に注目してほしい、愛情を向けてほしいという子どもなりのメッセージでもあります。
ただ、小さな子どもでは“していいこと・いけないこと”の判別がまだ難しく、気を引きたいがために、たとえば親が大切にしているものを隠すこともあります。なぜ子どもがいたずらをするのか十分に理解しないまま叱っていると、子どもからすれば愛情を向けてもらえなかったと欲求不満になるので注意が必要。なぜ子どもが注意を引こうとするのか考え、その上で“してはいけないこと”の意味をしっかり伝えて、子どもの成長の手助けになるように向き合いましょう。」
良いことをした時はしっかりと「褒める」のが大事
逆に、良い行動をした時は大げさに反応して褒めることで、いたずらの時と同じように「この行動が嬉しいんだ」「これをすると注目される」と感じさせることができます。「いたずらをせずにご飯が食べられた」「自分でおもちゃをおもちゃ箱に入れられた」時など、しっかり褒めてあげると同じ行動をさせやすくなるでしょう。
大宮みちのこ保育園「叱るばかりでなく、褒めてあげることで子どもは自己肯定感が高まっていきます。国立青少年教育振興機構の研究によれば、親や先生から褒められることが多かった人は自己肯定とともに“へこたれない力”も高かったそう。褒めるにせよ叱るにせよ、愛情をもって子どもと関わることが重要です。」
幼児に「してはいけないこと」を教えるのは根気が必要です。時にはイライラすることもあると思いますが、ある程度仕方がないとわかっていれば少しは気が楽になるのではないでしょうか。