きょうだいゲンカは成長のチャンス! 覚えておきたい対応のコツと注意点
兄弟や姉妹を育てるうえで、避けて通れないのが「きょうだいゲンカ」。お互い幼いうちは手が出てしまうこともあり、頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。
実際にネット上でも「仲裁の仕方が悪いのかな… 止めるつもりがいつも悪化させてしまう」「どっちかに味方するともう一方がすねる。両方の角を立てずにうまく仲直りさせるのって難しい」といった声が。そこで今回は、保育士歴10年の子育て講師・でんちゃんさんとともに、きょうだいゲンカへの対処法や注意点を見ていきましょう。
まずは「ケンカの程度」を見極める
きょうだいゲンカが始まったときに「すぐ止めるべきか、それとも見守るべきか」は、ケンカの程度や状況によって判断が分かれます。ただの言い合い程度であれば成長の場と捉え、あえて仲裁に入らず見守る姿勢も大切です。
きょうだいゲンカを通じて、子どもたちは「これを言うと相手が傷つく」「こう伝えれば納得してもらえる」といったコミュニケーションスキルや社会性を身につけていきます。子どもたち自身で解決する力を育むことにもつながるでしょう。
もちろん手が出たり、取っ組み合いになったりするようなケンカは別です。特に未就学児はケンカのルールが分からず、言葉より先に手や足が出てしまうことも。けがのリスクがある場面では、すぐ止めに入ってください。
でんちゃんさん「なによりも気をつけたいのが、けがの危険性です。きょうだいゲンカの場合は年齢差もあるので、体格差によって下の子が負傷してしまう可能性も。子どもの場合は加減がわからないこともあり、手を出さないかは注視することが大切です。
一方で、ケンカがはじまったらすぐに止めればOKというわけでもありません。きょうだいゲンカは、精神的・社会的に大きく成長するチャンスでもあります。バランスが非常に難しいところですが、ある程度は子どもたちに任せるのも大切でしょう。」
保護者も冷静に! 仲裁するときの注意点
きょうだいゲンカを止める際、気をつけたいのが保護者自身が感情的になってしまうこと。ケンカが激しくなると、イライラして早く終わらせたくなるものですが、頭ごなしに叱ったり、一方的に解決したりするのは逆効果です。仲裁役として、冷静に対応することを意識しましょう。
まずは子どもたちを落ち着かせ、それぞれの話に耳を傾けてみてください。明らかに非があるように見えても、子どもなりの言い分や背景があるもの。「○○君が悪いよ」と決めつけず、両者の気持ちを受け止めてあげることが大切です。「話を聞いてもらえた」と感じると、子どもの高ぶった感情が落ち着くこともあります。
また「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」と上の子ばかりを我慢させたり、どちらか一方に味方したりするのもNG。子どもの視点に立ち、「話し合いで解決できなかったのかな?」「相手はどんな気持ちだったと思う?」と問いかけながら、子ども同士で解決できるよう導いてあげてください。
でんちゃんさん「忙しい生活の中できょうだいゲンカが勃発すると、とにかく無理やりにでも止めたくなる気持ちはよく分かります。例えば外出先でのケンカなどは、周囲のことも気になるし予定も進まなくなるし、親にとっては負担が大きいですよね。
そんな中でも、意識したいのは冷静に対応すること。親までケンカに参加するような感情的な対応をしてしまうと、子どもたちがケンカの解決法を学ぶことができません。興奮している子どもたちを落ち着かせるためにも、自分はあくまで冷静に、中立の立場として話すように心がけてください。」
「ケンカのルール作り」でエスカレートを防ぐ
一緒に暮らしている以上、きょうだいゲンカを完全になくすのは難しいもの。ケンカがエスカレートしてケガやトラブルに発展しないよう、あらかじめ「ケンカのルール」を決めておくと安心です。
たとえば「絶対に殴ったり蹴ったりしない」「ケンカのときは道具を使わない」「相手の身体的な特徴をからかわない」などのルールを、子どもたちと一緒に話し合って決めてみてください。「自分たちが作ったルールだから」と、自然と守ろうとする意識も高まるはず。もしルールを破ってしまったときは、「なぜその行為がいけないのか」を子どもにも分かる言葉で丁寧に伝えることが大切です。
でんちゃんさん「自分たちでルールを作ることで、子どもたち自身の成長を促すこともできます。ケンカのルールに限らず、お手伝いや生活上のルールなど、ぜひ子どもたちと話し合いながら決めてみてください。
一方できょうだいゲンカのルール作りとなると、口が達者な上の子が主導権を握ってしまいがち。時には利己的な主張をしてしまうこともあるので、円滑にルール作りができるようにサポートが必要になります。ルールが無事完成したら、画用紙などにルールを書き出して目につくところに貼っておくのもよいかもしれませんね。」
きょうだいゲンカは保護者にとって悩ましく、エネルギーも必要な場面。しかし子どもたちにとっては、他人との関わり方や感情のコントロールを学ぶ貴重な機会でもあります。ときには見守り、ときには寄り添いながら、成長していく子どもたちを広い心でサポートしていきたいですね。
































