なぜ運動する子は成績が良いのか シカゴの高校が示した意外な答え

宮本さおり
2026.07.23 11:44 2026.07.23 12:00

運動会で走る小学生

近年、外遊びをしない子どもが増えています。スポーツ庁の調査によれば、1週間の総運動時間が420分以上の児童生徒の割合は、小学校、中学校共に微減となりました。近年、運動習慣の減少は、体力の減少だけでなく、学力にも関係することが分かってきています。アメリカ・シカゴの高校で行われた実験でも運動と学力の関係が明らかになりました。(写真はすべてイメージです)

学校の体育以外で体を動かす機会が、じわじわと減ってきています。スポーツ庁が行った1週間の総運動量に関する調査では、週420分以上運動している子どもの割合が令和6年度より軒並み減少しました。

小学生では男子が2.5ポイント、女子が2.0ポイント減り、中学生でも男子0.8ポイント、女子0.4ポイントの減少となりました。数字だけを見ると小さな変化に思えますが、全国規模での運動量の目減りは、子どもの生活リズムや体力の土台が静かに揺らいでいることを示しています。

その一方で、スクリーンタイムは増加しています。テレビやゲーム機、スマートフォンなど学習以外で画面を見る時間を尋ねたところ、中学生では男女ともに約半数が「1日4時間以上」と回答しました。運動時間の減少は体力の低下だけでなく、学習面にも影響します。適度な運動習慣が脳の働きを高め、集中力や成績向上につながることが国内外の研究で示されているからです。

運動を増やして学力向上

アメリカ・シカゴ郊外のネイパービル地区は、学力の高い生徒が多いことで知られていますが、この地域の高校で行われた「ゼロアワー体育」という取り組みが、近年注目を集めています。

授業が始まる前の時間に、

宮本さおり

ジャーナリスト。1977年、愛知県生まれ。同志社女子大学卒業。地方新聞記者として文化・教育紙面を担当。2004年に渡米し、シカゴにて第一子の子育てに専念。2008年から教育、子育て、ワークライフバランス分野を中心に取材活動を再開。『AERA』などで執筆。『東洋経済オンライン』の連載「中学受験のリアル」を含む教育ルポで東洋経済オンラインアワード2020「ソーシャルインパクト賞」を受賞。プライベートでは大学生と中学生の子を持つ母。2022年一般社団法人 Raise を設立、共同代表に就任。著書に『データサイエンスが求める「新しい数学力」』(日本実業出版社)などがある。