「1日1時間」がもっとも守りづらいルールである理由…元教員が教えるゲームとの付き合い方

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「『あと1回だけ』と言ってしまうのは意志が弱いからではなく、そう感じるように作られた仕組みに反応しているだけだ」と語ります。この夏、ゲームの時間で衝突した方へ。コントローラーを取り上げた父親が、その後に選んだ方法とは。(写真はすべてイメージです)
「もういい加減にしなさい」とコントローラーを取り上げた夜
夏休みが始まって10日ほど経ったころ、小学5年生のひなた(仮名)の家では、当初「1日1時間まで」と決めていたゲームの時間が、いつの間にか2時間、3時間へと伸びていました。
父親の健二さん(仮名)が「もう時間だよ」と声をかけても、「あと1回だけ」「今すごくいいところなの」と、なかなか区切りがつきません。
ある晩、健二さんはとうとう「もういい加減にしなさい」とコントローラーを取り上げてしまいました。ひなたは大声で泣き出し、家の中には気まずい空気だけが残りました。健二さんは、頭ごなしに叱ったことを少し後悔しながらも、「じゃあどうすればよかったんだ」という気持ちも拭えずにいました。
ルールが崩れるのは、意志の弱さではなく設計の問題であることが多い
多くのゲームは、途中でやめにくくなるように緻密に設計されています。次のステージへの誘い、あと少しで手に入る報酬、オンラインで待っている仲間の存在。
これらはすべて、人の脳が持つ「もう少しで手に入りそう」という感覚に強く反応する性質を利用して作られています。つまり、






























