「何を言いたいのかわからない」小学生が変わる! 説明上手になる「まつだくん」メソッドとは?

熱海康太
2026.10.10 01:59 2026.10.11 06:00

他の子の前で発表する小学生の子

「うちの子は話すのが苦手で」「何を言いたいのかよくわからない」そんな悩みを抱えていませんか?説明が上手にできることは学習面だけでなく友人関係や将来の社会生活においても重要なスキルです。

元公立学校教員として多くの教育書を執筆し、現在は「先生の先生」として活動する熱海康太氏が提案するのは、「まず」「つぎに」「だから」の3つの言葉を使った「まつだくん」メソッドです。この枠組みが効果的に説明力を向上させてくれます。

「まず」きっかけを作る言葉

最初の言葉が出ない、ということが小学生にはよく見られます。逆に、最初の一言が出ればスラスラと話せる子もたくさんいます。最初に「まず」と言うことを決めて、始めに行ったことについて話していきます。この型が決まっていることで、安心して話し始めることができます。

初めて何かを行う場合には、このような型があると、取り組みが圧倒的にスムーズになります。「自由にやってごらん」は親切なのではなく、泳ぎ方を教えず大海に放り投げるようなものです。もちろん、上手に話せるようになってきた子には、意識的に型を外してあげることも大切になります。

「つぎに」順序立てて話す論理的思考の育成

物事を順序立てて説明することは、論理的思考力の基礎となります。情報を時系列や重要度に応じて整理することで、聞き手にとって理解しやすい説明になるだけでなく、話し手自身も自分の考えを整理することができます。順序が混乱した説明は、聞き手を困惑させ、せっかく良い内容を話していても伝わりにくくなってしまいます。「つぎに」という言葉を使うことで、自然と情報を整理する習慣が身につきます。

料理や工作などの手順を説明してもらう機会を作りましょう。「まず材料を準備して、つぎに〇〇をして、つぎに△△をします」という形で、順序を意識した説明を練習できます。

また、一日の予定を立てるときも、「まず午前中は宿題をして、つぎに昼食を食べて、つぎに公園に行きます」という具合に、「つぎに」を使って計画を話してもらいます。

小学校での出来事を振り返るときも、「一時間目は〇〇をして、つぎに二時間目は△△でした」と時系列で整理して話す練習を重ねることで、自然と順序立てた思考ができるようになります。最初のうちは「つぎに」が多く続いてしまっても問題ありません。大切なのは自信であり、まずは「長く説明が続けられた」という思いを持たせることなのです。

「だから」根拠を示して相手を納得させる説得力

小学校の授業風景

「だから」という接続詞は、前の内容を受けて結論や提案を述べる際に使います。これにより、「なぜそう思うのか」「どうしてそうするべきなのか」という根拠と結論の関係が明確になり、相手を納得させる力のある説明になります。根拠のない主張は説得力に欠け、相手の理解や共感を得ることが困難です。「だから」を使って根拠と結論を繋げることで、論理的で説得力のある話し方が身につきます。

小学生は、長々と説明をした後に「あれ、何を話しているんだっけ」と自分でも分からなくなってしまうことがあります。これが説明の失敗ケースとして多いです。中盤が少し冗長になったとしても、最後にしっかりと結論で締めていれば、説明として成立することが多くなります。

分かりやすい説明は、「結局なにが言いたいのか」が明確なものです。自分の主張が何であるかを伝える際に「だから」を意識的に使うことは重要です。また「つぎに」パートと「だから」パートの接続も大切になります。

本を読んだ感想を聞くときも、「面白かった」だけでなく「どの部分が面白かったから、だからこの本をお勧めしたいと思う」という形で、根拠と結論を分けて話してもらいましょう。

これらの練習のきっかけともなる「まつだくん」メソッドの型を使うことにより、相手に伝わりやすい説明ができるようになります。そして、この能力は学習面での発表や、友達とのコミュニケーション、将来の社会生活においても大きな財産となるのです。

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。