不登校の子が家で暴れたら?親がパニックにならない「正しい受け止め方」
大きなストレスをかかえる不登校の子どもは、時に家庭で強い怒りを爆発させることもあります。そんな時、親はどう接すればいいのでしょうか。
臨床心理士の小林正幸先生は、怒りの感情そのものは、決して悪いものではないと解説します。
小林先生監修の本より、子どもの怒りへの向き合い方や、家庭でできる対応の考え方について整理しながら解説します。
※本稿は、小林正幸 (監修) 『子どもの不登校が心配になったら知りたいことが全部のってる本 (知りたいことシリーズ)』(主婦の友社)より一部抜粋、編集したものです。
子どもが怒りでキレてしまったときには
怒りの感情も、大切な感情 問題は表現方法がまちがっていること
子どもの感情が猛烈な怒りであったとしても、「わが子の感情を大切にする」というスタンスは変わりません。と言っても、どなったり物を壊したりするのは感情の正しい表現方法ではありませんから、社会的に通用する表現方法を子どもに伝える必要があります。
そしてできるだけ、子どもが激しい怒りを表出する場面をつくらないことも大切です。子どもがキレてしまう場合、必ずなんらかのきっかけがあります。たいていの場合、その前段階で子どもが傷つくような発言や行動を誰かがしたのです。左にある言葉は、その代表です。子どもが家にいてダラダラしている姿を見ると、モンクの一つも言いたくなる気持ちはわかります。しかし、それが人格否定や存在否定になってはいけません。
子どもは学校に行けない自分に対して、「みんなが普通にできていることが自分はできない」と強い劣等感を抱いています。自分で「自分はダメな人間だ」「自分は弱いんだ」「情けない」「役立たずだ」「このままの自分じゃダメだ」と思っている、だからこそ親や身近な人にはけっして言われたくないのだということを理解してください。
キレた子への対処方法
①場所を移す(避難する)
まずは落ち着かせることが大事。怒りの対象者が視界に入らない場所、暴れても大丈夫な場所に本人を移動させるか、対象者を移動させる。立っていたら座らせるだけでも、落ち着くこともある。
②怒りの気持ちを代弁する
「イライラするんだね」「悔しかったんだよね」「嫌だよね」など、怒りの気持ちを代弁して落ち着かせる。
③怒りを表現させる
気持ちが治まらない場合には、安全な方法で体を使って怒りを表現させる。(新聞紙を破る、地団駄を踏む、クッションを壁に投げつける、など)
【30分~1時間くらい待つ】
④気持ちが治まったことを喜ぶ
「よかったね。気持ちが治まって」「どうなるのかと心配したよ」と喜ぶ。このセリフ以上に、にっこり笑うことが特に大切です。
⑤気分を変える
水分をとる、おやつを出すなどして落ち着かせる。
⑥改めて気持ちの代弁をする
親がみていて感じた子どもの願いや気持ちを言葉にして伝える。
⑦伝え方の練習をする
願いや不満を言葉で伝えられるようにロールプレイングしてみる。キレなくても伝えられることを実感させる。
小林正幸 (監修) 『子どもの不登校が心配になったら知りたいことが全部のってる本 (知りたいことシリーズ)』(主婦の友社)
2024年度の文科省の調査では、小中学生の不登校は過去最多の約35万人(年間欠席30日以上)。欠席は30日に満たなくても、教室に入れず保健室で過ごしているなど不登校傾向の子どもは100万人を超えると推計されています。「まさか、うちの子が」と動揺しているのはあなただけではありません。子どもに「学校に行きたくない」と言われたら、親はどうすればいいのか。本書では、初期のメンタルケアから、家庭を「安心できる居場所」に変える環境づくり、不登校中にやれること、出席扱い制度のこと、フリースクールや通信制高校といった最新の進路事情までを網羅しました。不登校は「終了」ではなく、子どもが自分らしく生きるための「再起動」のきっかけです。心配ばかりが膨らみがちな親御さんに、本書を読んで次のアクションに繋げるためのヒントを見つけてほしいと願っています。
