ママになった中川翔子「これからは双子のための人生」の思い込みを変えた助産師HISAKOの言葉

中川翔子
中川翔子さん/『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より
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双子の出産後、早期の仕事復帰を果たした中川翔子さん。しかし、当初は「仕事をしていいのかな」と罪悪感を抱えていたそうです。

罪悪感を乗り越え、大好きなステージで活躍する中川さんの心境には、どのような変化があったのでしょうか。

育児と仕事の両立を前向きに楽しむ現在の姿から、双子の息子へと贈る温かいメッセージまで、ママとしてのリアルな心境を語っていただきました。  

(取材・文:nobico編集部)

「仕事していいのかな?」と罪悪感も

──現在はお子さんを保育園に預けてお仕事に復帰されていますが、双子育児をしながらのお仕事はいかがですか?

誰かに助けてもらわないと絶対に回らないので、スケジュールの調整がすごく大変ですね。

それもあって、最初は仕事をするのにも、変な罪悪感を持つようになってしまって。「仕事したいけどしていいのかな? 申し訳ないんじゃないかな?」「体もまだ元に戻っていないし」と、ずっとぐるぐると悩みながらやっていました。

妊活をしながら歌のお仕事をしていた時も、ステージに立てることがすごく嬉しかった反面、毎回「これが最後かもしれない」ってどこかで諦めていたんです。

でもありがたいことに、復帰後も歌のお仕事やバラエティの出演をいただいて、ライブも2回やらせていただきました。誰も来てくれないかもしれないと覚悟もしていたのですが、ファンのみなさんが温かく応援してくださって…。

そうやって少しずつお仕事を積み重ねていくうちに、「ママとして過ごす新鮮な毎日って、大変なことも全部“楽しい”と“可愛い”になるんだな」って思うようになりました。高齢出産なので、疲れはなかなか回復しませんが(笑)。でも、楽しみながらやっていく中で、やっぱり私はお仕事がすごく大好きなんだなと改めて感じています。

─育児だけでなく、お仕事も楽しんでいる姿に勇気づけられるママも多そうです。最初に抱えていた仕事への罪悪感からは、どのように抜け出したのでしょうか?

『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』でも対談させていただいた、12人のお子さんのママでもある助産師のHISAKOさんの言葉があったからかもしれません。

私は「自分の夢を追いかける中川翔子としての人生は一旦終わって、これからは双子のために全てを捧げる人生が始まったんだ」って、本気で思っていて、そう伝えたんです。そしたらHISAKOさんが、「何言ってるんですか!」って。

「しょこたんの人生はしょこたんの人生。双子っていう新しい登場人物がやってきてくれただけであって、あなたの人生はこれからも続くのよ」って言ってくださったんです。これが、結構カルチャーショックでした。

私の人生もまだ続いていいんだと思えたら、お仕事でも新しい夢が見つかったり、むしろやりたいことがどんどん増えていったんですよね

『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より

復帰ライブで「産後の物忘れ」が発動

─ママになったからこそ感じる、お仕事の大変さやハードルはありますか?

復帰後のライブは本当に大変でした。以前だったら「ここまで持っていくぞ!」って、声が出るところ、動くところのコントロールが自分の中で分かっていたんです。でも産後は全然上がらなくて……。ライブができる状態に気持ちと体を持っていくのが、想像以上に大変なんだと分かりました。

それでもなんとか声も出て、楽しく歌えていたのですが、最後の最後に、今まで何百回と歌ってきた「空色デイズ」の音程が急に1個も分からなくなっちゃって(笑)。「えー!?」ってなっているうちに曲が終わっちゃったので、「もう1回歌わせてください!」ってステージでお願いしました。

─マミーブレイン(出産後の女性に起こる記憶力や集中力の低下)でしょうか。産後ならではのハプニングかもしれないですね。

その後の5月のバースデーライブの時は、「保育園から風邪をもらってきたら終わりだ」と、今まで抱いたことのないような不安とドキドキでいっぱいでした。リハーサルを含めて1日約60曲を歌い、2回公演を回した後に、2時間半立ちっぱなしのリリースイベントがあるというスケジュールだったんです。

結局、タイミング悪く風邪をひいてしまって……。本番3〜4日前までゲホゲホと激しい咳が出ていたのですが、本番当日にはなんとか止まり、無事にやり切ることができました。

大変ではあるのですが、やっぱり私は歌うのが大好きで、お仕事が大好きなんだって改めて実感しました。客席に双子が見えたりすると、なんだか漫画『推しの子』みたいだなって思えてすごく楽しかったです。

─まさに、アイドルのママのライブを、客席から双子の赤ちゃんが見守るあのシーンですね。

『推しの子』のあのシチュエーションになる条件って、「双子を産んでいて、なおかつママが芸能人で、ライブで歌っていること」じゃないですか。その条件が全部リアルに揃ったのが面白くて。なかなかできない、かけがえのない体験をさせてもらっているなと感じます。

双子といえば、私は『ドラゴンクエストV 』が昔から大好きなのですが、ゲームのストーリーの中で、主人公につらいことがあった後に、双子の子どもが生まれるんです。ドラクエって、しんどいことも楽しいことも全部「人生の経験値」として捉えるのが大好きで。昔からそのストーリーにすごく憧れがあったので、「私の人生、本当にドラクエみたいになったな」って嬉しく感じています。

作中のような男女の双子ではなかったけれど、我が家に双子が来てくれたことは、めちゃくちゃ楽しくて幸せです。

双子には「大好きなもの」を見つけてほしい

『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』より

─双子のお子さんたち過ごす中で、これから先楽しみなことはありますか?

めちゃくちゃあります! すでに今も、後追いで2人が私に木登りみたいに登ってくるのがたまらなく可愛いんですけど、これから言葉が喋れるようになったり、一緒に歌ったりして、意思疎通ができるようになるのが今から本当に楽しみです。

小学校からの親友も最近赤ちゃんを産んだので、息子たちと幼馴染確定なのが嬉しすぎて。ディズニーランドとか、みんなでいろんなところに行きたいなとも思っています。双子だからって、家の中に引きこもっちゃったら子どもたちに申し訳ないですしね。

人生って、思い出作りの冒険だと思うんです。私自身、3〜5歳くらいの時に戦隊もののショーにたくさん連れて行ってもらったり、美味しいものを食べに連れて行ってもらった記憶が、今の「死ぬほど好きなもの」のルーツになっているんです。「三つ子の魂百まで」ですから、子どもたちが好きになるかもしれないものを、ビュッフェみたいにたくさん提供してあげたいな、という責任感とドキドキがあります。

知り合いのプロデューサーさんが、親子で「経験値」というアプリを使って、泊まった都道府県や通り過ぎた県に色をつけていく旅をやっているそうで、それもすごく素敵だなと思って。行ったことない場所、やったことないことの中に、未知の「大好きなもの」が隠れていると思うんです。2人は二卵性で、性格も好みも顔も全然違うから、二人がそれぞれ何を好きになっていくのか、これからの成長を見届けるのが本当に楽しみですね。

あとは、将来の授業参観などの親子行事も今からすごく楽しみにしているので、美容についても研究していきたいなと思っています。実は産後、頑張って25キロ減量しました(笑)。素敵なママになれるよう頑張りたいので、美容のこともこれから絵日記に書けたらなと思っています。

──楽しみにしています!最後に、メッセージがあればぜひお願いします。

 妊娠中は「SNS無理、怖い」ってなってしまった時期もあったのですが、いざ発信してみたらインスタのみなさんが本当に優しくて温かくて。「孫のように見守っています」「これが便利だったよ」というたくさんのママたちの応援コメントに救われ、絵日記を続ける原動力になりました。本当に感謝しています。

ママとして私はまだまだ「LV.1」ですが、これからも勝手に絵日記の勝手に連載を続けていきたいなと思っています。子どもたちが喋るようになった頃に、『しょこたんの子育てクエスト』の「LV.2」が出せたらいいなと妄想していたりします。

全国の産後ケア施設や婦人科に置いてもらえるくらい、たくさんの人に届くように頑張りたいです!

しょこたんの子育てクエスト ママLV.1

中川翔子 (著) 『しょこたんの子育てクエスト ママLV.1』(宝島社)
2025年9月末に双子の男の子を出産し、大きな話題を集めた中川翔子さんの妊活・妊娠・出産・育児の体験をまとめた、完全描き下ろしのコミックエッセイです。
本書では、不妊治療や流産の経験、巨大化するお腹との日常、帝王切開当日の緊張と覚悟、そして産後の双子育児までを率直に描写。双子出産という大きな転機を経て“母になった中川翔子”の現在を、しょこたんらしい世界観でユーモラスかつリアルに綴ります。SNSに投稿された漫画だけでなく、本書限定のエピソードも! 子育て中の方はもちろん、これから妊娠・出産を考えている方、仕事と育児の両立に不安を抱える方、パートナーとの分担に向き合うすべての方に手に取っていただきたい一冊です。