「自分で考えなさい!」では考えない? 子どもの思考力を育てる声かけ
「自分で考えなさい!」と言っているのに、子どもはなかなか動いてくれない……。そんな経験はありませんか? 実は、その一言が、子どもを「どうしたら怒られないか」を考える状態にしてしまうこともあります。大切なのは、親が答えへ導くことではなく、子ども自身が「どうしたいか」を考えられるように関わること。今日から実践できる声かけのコツをご紹介します。
※本稿は、天野ひかり (著)『『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉(特装版)』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋、編集したものです。
こんなときどうする!?
「自分で考えなさい」と言えば本当に考える子になる?
子どもを思考停止にさせる言葉を言っていませんか?
「わが家では、「自分でよく考えなさい!」と言っていますが、全く考えるようになってくれません。どうしたら自分で考える子になるでしょうか?」
「自分で考えなさい!」は親として言いがちな言葉ですね。この言葉、そもそも子どもはどう受け止めているのでしょうか? NGマンガから見てみましょう。
お母さんはたくさんヒントを出しているようですが……。
最初は優しく注意する。
→でも、子どもは行動に移さない。
→今、何をすべきなのか考えるように伝える。
→それでも、子どもは行動に移さない。
→結局怒ってしまって落ち込む。
という悪いパターンになってしまっていますね。
何をすべきか答えを言わずに、子どもに考えさせようとして、マンガのお母さんも「やることあるでしょ」「発表会もうすぐだよ」とヒントを出していますね。
でも子どもがその言葉の意味を全然考えないので、とうとう最後には「よく考えなさい!」と怒ってしまっています。
ここで問題です。
「よく考えなさい!」と怒られた子どもは何を考えるでしょう?
残念なことに正解は、
「お母さんに怒られずにすむには、どうしたらいいだろう?」です。
自分がすべきことを考える子に育ってほしいのに、お母さんお父さんに怒られないことを基準に考える子に育ってしまうとしたら悲しいことです。
この言葉かけがうまくいかないのは、お母さんの中にすでに正解(この場合、今すぐにピアノの練習すべき)があって、そこに子どもを誘導しようとしている点です。
どうしたいのか決めるのを、子どもに任せる会話に変えてみましょう。
OKマンガを見てみましょう。
マンガでミーちゃんは、
「お城を完成させたらピアノの練習をする」と言ってから「お腹がすいたから、ご飯を先に食べてから練習する」と自分の頭で考えて、答えを出せましたね。
親の言葉かけ次第で子どもは考える子になる
答えを出せた理由は2つです。
● 自分が夢中になっている世界にお母さんも楽しそうに一緒にいたこと
● お母さんがタイミング(一息ついたとき)を見計らって、提案(ピアノいつやる?)したこと
大人でもそうですよね。真剣に何かに取り組んでいるときに、部外者から急に何か言われたら、「邪魔しないで……」とうるさく感じてしまいそうです。
一歩譲って大人なら「今ちょっといいですか」で気持ちを切り替えられるかもしれませんが、子どもにはまだ無理なので、親の視点を変えましょう。
「ピアノの練習をするかしないか」という親の視点から、「子どもが今、何を楽しんでいるのか」の視点に変えることで、言葉かけが変わります。すると子どもは考え始めます。
天野ひかり(著)とげとげ。(マンガ)『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉(特装版)』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
5万人以上の親子の悩みから導き出した、自律する子どもが育つ「伸ばす言葉」と子どものためを思って言ったのに、「実は否定している言葉」。子育てに関してイライラや不安を感じている方にこそ読んでいただきたい、「今日から使える」「子どもを伸ばす言葉」が身につく一冊です。
