仲間外れでも無視でもない…元教員が教える「周辺化」という見えにくい孤立

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「一緒にいることと、関わっていることは、まったく別のことだ」と語ります。授業参観で4人組の輪の中にいながら、うなずくだけの息子を見た父親が、その違和感を言葉にして渡した日の話です。(写真はすべてイメージです)
輪の中にいるのに、うなずくだけだった息子
授業参観の日、教室の後ろから息子の様子をじっと見ていた父親は、違和感を覚えました。休み時間になるといつも一緒にいる4人組の輪の中に、確かに息子の姿はありました。
しかし他の3人が次々と言葉を交わし、時折笑い声が上がる中、息子だけが視線を宙にさまよわせながら、うなずくだけでその場に立っていたのです。
教室を出たあとも、息子は「今日、休み時間楽しかった」とだけ言い、それ以上の詳しい様子を語ろうとはしませんでした。
物理的には確かに一緒にいたのです。しかし父親の中には、一緒にいることと、関わっていることは、まったく別のことなのではないかという疑問が生まれていました。
周辺化という見えにくい孤立
集団に物理的には所属していても、心理的な参加が認められていない状態を、教育の現場では周辺化と呼ぶことがあります。
仲間外れにされているわけでも、はっきりと無視されているわけでもありません。それでも会話の主導権は常に他の3人にあり、息子が何か話しかけても軽く流されて終わってしまいます。グループの中での息子の存在は、いてもいなくても変わらないものとして扱われていたのです。
周辺化ははっきりとした攻撃がない分、本人自身も自分がつらい状況にあるとは認識しにくく、周囲の大人からも「友達がいるから大丈夫」と見過ごされがちです。
近年の学級経営に関する研究でも、





























