「学校に行きたくない理由」を話さない子がかかえる7つの困りごと

今、多くの方が、子どもの不登校や行きしぶりに悩んでいます。「なにがあったの?」と親が理由を聞いても、子どもがすんなり話してくれるとは限りません。
不登校や行きしぶりの背景には、どんな原因があるのでしょうか。元小学校教員のそうくる先生の著書より、親が押さえておきたい7つのチェックリストをご紹介します。
※本稿は、そうくる先生 (著) 『発達特性 グレーゾーンの子の心のもやもやを軽くして「できた!」が増える本』(Gakken)より一部抜粋、編集したものです。
「学校に行きたくない」と突然、言い出した
【親のもやもや】
■今まで問題なく学校に通えていたのになぜ!?
■理由を聞いても「わからない」「言いたくない」と言う。
■私は仕事をしていてずっと見ていられない。これからどうしよう!?
令和6年度の文部科学省の調査(※)によると、不登校の小・中学校の児童生徒数は12年連続で増え続け、約35万4000人と過去最多になっています。登校しぶり、不登校はめずらしいことではないのです。学校に行きたくない理由を子どもに聞いても「わからない」と答えることもあり、複数の困り感がかかわっている場合があります。子どもが学校で何がつらいのか、「もやもやの器」の安心の土台が崩れていないかにも注目しましょう。
※『令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果』(文部科学省)
担任の先生が怒って否定的な言葉が多い場合、安心の土台が崩れて登校しぶりをすることも。友だち関係、学習、感覚過敏の困り感から学校が「行きたくない」つらい場所になっていることもあります。さまざまな困り感から、安全基地である「お母さんといっしょにいたい」という言葉が出ているかもしれません。
担任の先生が怒ってばかりで怖い
他の子を𠮟っているのを見るのも苦痛

■「怒っているのを見ると怖いよね」「それはつらかったね」と気持ちに共感。
■ 担任の先生のことで登校しぶりが続く場合、その事実を担任ではなく学年主任の先生に伝える。次のクラス替え(学級担任決め)で配慮をお願いする方法も。
■子どもが「みんなができていることができなくて怒られるかも」と不安が強くなる場合は、連絡帳、提出物にふせんでメッセージを書くなどして先生へ伝える。
■通級指導教室を利用して担任以外の安心できる先生とつながる方法も。
■教室がつらくなった場合の逃げ道、避難場所を確保(保健室、図書室など)。
もやもや友だちにイヤなことを言われる
笑われる、物を壊される、悪口、仲間外れ、無視など

■子どもが話してくれたら「それはイヤだったね。話してくれてありがとう」と価値づけ、親にどうして欲しいのかを聞く。
■「お母さん/お父さんはあなたの味方だよ」と伝える。
■ 子どもがいじめを受けている場合、学級担任、学年主任、いじめ対策の担当の先生と面談。事実を冷静に伝え、証拠(子どもの日記のコピー、壊されたものの画像など)があれば見せて対応を求める。
■グループ分け、席順、クラス替えなどで配慮をお願いする。
友だちの会話、遊びに入れない
1人で孤独、学校に居場所を感じない

■担任の先生が「この子は、1人でいることが好きなのでは」と思っている場合があるため、「家では、友だちの遊びの中に入りたいと言っています。自分からはなかなか言い出せないようです」と伝える。「先生の余裕があるとき、友だちの遊びに入れるよう声をかけてもらえると助かります」とお願いする方法も。
■いっしょにいると安心できる友だちの近くの席、同じグループを検討してもらう。
■イラスト、マンガを自由帳に書く、折り紙、工作など得意なことや好きなことを教室で披露。
■家で1人遊び、ゲーム・動画視聴ばかりにならないよう、保育園・幼稚園の頃の友だち、親戚の子、習い事の友だちなどさまざまな子と交流して居場所をつくる。
授業が簡単すぎてつまらない
学校に居場所を感じない

■「もう知っていることを聞くのはつらいよね。新しいことを知りたいんだね」と気持ちに共感。
■「学校は係や委員会、クラブ活動をしたり、先生や友だちとお話ししたりする練習の場所でもあるんだよ」など勉強以外の目的を伝える。
■ 先生に授業の参加方法を相談。課題が早く終わったら別のプリントを出してもらう、課題の難易度の調整、他の子に教えたり、丸つけをしたりするミニ先生の役割を与えてもらう。
音、光、におい…学校は刺激が多すぎてつらい
この不快感をわかって!

■学校生活でいつ耳をふさいでいるか、つらそうに机に突っ伏しているかなど様子を先生に聞く。「気持ち悪くなったときは保健室に行っていいよ」と逃げ道を確保。
■ガヤガヤする休み時間は図書室など静かな場所に避難。イヤーマフ、耳栓で音の刺激をやわらげる。
■窓からの光がまぶし過ぎる場合は廊下側の席にする、掲示物が目に入るなど視覚的な刺激で集中できない場合はパーテーションを使うなど配慮をお願いする。
■味覚が敏感な場合は、配膳で量を減らす、食べられないものはお皿に盛らないなど。
お母さんと離れたくない
学校が不安だから安全基地のお母さんのそばがいい

■学校の昇降口で「行きたくない」と泣く場合、無理やり母親から離さないよう先生にお願いする(学校の先生への不信感が強くなる可能性が高くなる)。
■「今日は4時間目までがんばる」と約束したら必ず守る。「給食も食べていったら?」など無理に伸ばさない。
■親と学級担任が仲良く話している姿を見せ、安心感につなげる。
■通常学級に在籍しながら通級指導教室を利用する方法も。
■日常の中で、母子2人で心地よく過ごせる時間をつくり、家庭の安心の土台を強くする。好きなものを食べる、ドライブ、散歩、買い物、遊ぶなど。
そうくる先生 (著) 『発達特性 グレーゾーンの子の心のもやもやを軽くして「できた!」が増える本』(Gakken)
困り感が多い子どものために、最優先にすることは励ましたりほめたりする“足し算のかかわり方”以前に、もやもやを減らす“引き算のかかわり方”で、子どもの心に余裕を持たせてあげること。
本書では、家庭や学校で起こりやすい行動例をあげながら、子どものもやもやをキャッチし、減らすことでトラブルを防ぐ実践的な具体策や、子どもの意欲やがんばる気持ちを育てる、親子の関係づくりまで詳しく解説します。
































