「結局、家のことは全部私…」 疲弊するママとやる気はあるパパ、共働き夫婦のすれ違いを減らす方法

岸畑聖月

「夫は仕事が忙しく、帰宅は深夜。結局、家のことはすべて私です」そう語るママに対して、「やりたい気持ちはあるけれど、どう関わればいいのかわからない」と悩むパパ。

共働き夫婦にとって、家事や育児の分担は悩ましいポイントです。役割の偏りが大きくなってしまったとき、夫婦はどうすればいいのでしょうか。

『働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書』より、家事や育児の負担が偏ってしまった夫婦の悩み相談と、すれ違いを減らすためのヒントを紹介します。

※本稿は、岸畑聖月 (著) 『働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書』(文響社)より一部抜粋、編集したものです。

育児と仕事、役割の偏りが大きすぎる

夫は営業職で、帰宅は深夜になることも。妻は時短勤務で、日常の家事や2人の子の育児はほぼ妻が担っている。夫も「申し訳ない」と思っているが、具体的にどう家事と育児に関わればいいかつかめない。
( 30 代・共働き夫婦・子4歳/1歳)

ママ:結局、家のことはほとんどすべて私がやっています…。夫の仕事が忙しいことも理解していますが、イライラが溜まって、割り切れません。

パパ:やりたい気持ちはあるんです。でも帰ってくると子どもは寝てるし、下手に手を出したら余計に怒られるんじゃないかって、結局動けないんです。

大切なのは「本音を安心して伝えられる時間」

双方の親がもつ仕事役割と、家族役割。家族全体で見たときに、すごく頑張られているご家族だなと思います。モヤモヤの正体は、「やりたい気持ち」と「現実のギャップ」が夫婦それぞれにあることです。“気持ちはあるのにできない” すれ違いが、どんどん互いの心を疲れさせているのですね。

ここで大切なのは、「物理的に同じ時間を過ごすこと」「タスクを共にすること」よりも「気持ちを分かち合うこと」です。同じタスクを共有できなくても、「ありがとう」「今日はこんなことが大変だったんだね」と、言葉や小さなギフトなどの形にするだけでも、相手の“孤独感” はぐっと減ります。心理学の研究でも、実際の手伝いよりも「ねぎらいの言葉」の方がパートナーの満足度に直結することがわかっています。

また、「自分だけが頑張っている」と感じる状態が一番つらいものです。まずは、小さくてもいいのでお互いに役割を手放していきましょう。たとえばパパは、「週末の昼食は自分が準備」など、小さくても“できる役割” を持つことで、家族としての居場所を実感する大切な役割になります。

関連して、育児には直接的に子どもと関わる「直接育児」だけでなく、「間接育児」という形もあります。間接育児は、子育てにおける“本部機能” のようなもの。「どこの園に入れよう」「習いごとはこうしよう」などの意思決定や、「連絡帳を書く」「行事を把握して家族の動きを考える」などは、子どもとの時間が限られていてもできることです。

そして最も大事なのは、お二人が「本音を安心して伝えられる時間」を意識的につくることです。「金曜の夜10分だけ、今週のしんどかったことを話そう」「気持ちを話したいんだけど、意見が欲しいわけではなく受け止めてほしいんだ」などと伝えてから話すと、「本音を言い合う文化」が自然とできるかもしれません。

2人は同じ船に乗っています。操縦の分担が偏っていると、どちらかが疲れ切ってしまいます。家庭の舵を取るのはまだ日本では女性が多いかもしれません。でも、船の点検や地図の確認は男性にもできるはず。「任せるよ」ではなく「一緒に見てみよう」の一言が、夫婦のバランスを整える大事なステップになります。

働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書

岸畑聖月 (著) 『働く親のためのサバイバルガイド 子育ても仕事も大切にしたい人の人生戦略書』(文響社)

「子どもはかわいいけれど、毎日、体力が限界ギリギリ!」
「時間に追われて、キャリアを考える余裕がない」
「夫婦2人とも頑張っているのに、噛み合わない」

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