「まあ無理だと思うけど」と親が煽った結果…「ちゃんとして」より男児にささる声掛け術
「○○しなさい!」「早くして!」 ・・・そんな風に親が青筋立てて指示しても、子どもはどこ吹く風。エネルギーばかりが削られて、疲れ果てている親御さんは多いのではないでしょうか。
じつは、こういった命令形の声掛けは逆効果。子どもを動かすのに本当に必要なのは、丁寧な説明でも脅しでもなく、親側のちょっとした「工夫」と「ポジティブな提案」です。
人気の教室で実践されている「言葉の渡し方」を、『男の子育児の「なんで?」を楽しむ本』よりご紹介します。
※本稿は、高濱正伸 (監修), 高田真弓 (著), 大塚由香 (著) 『男の子育児の「なんで?」を楽しむ本』(実務教育出版)より一部抜粋、編集したものです。
遊び・ゲームにして渡す
【NG】
・「早く片付けて」
・「真面目にやって」
【おすすめ】
・カウントダウン…「10・9・8…」
・競争…「どっちが多くしまえるか勝負!」
・時間を計る…「何秒でできる? よーいドン!」
・実況…「まずシャツに頭を入れた〇〇選手…!」
・次の楽しみを紹介…「今日のおフロ遊びアイテムはこちら!」
・「〇〇が終わった人は〇〇していいよ」
・煽り&驚き…「まあママが歯磨きしている間に着替え終わるのは無理だと思うけどさ…」(少し目を離した後に)「ええ~! ズボン履けてる! …まあでもまだTシャツが残っているもんね」(また少し離れてから)「ええ~! Tシャツも着ている! いつの間に…!」
「ごはん」「おフロ」「身じたく」といった時間の区切りや生活の都合は関係なく、楽しいことを心ゆくまでしていたいのが子どもという生き物です。「今していることよりもママが言っていることのほうが楽しそう!」と感じれば、自分から動きます。「〇〇が終わったら〇〇していいよ」という言葉は、次の楽しみを提案できる渡し方です。
花まる学習会の教室でもよく使っています。課題を終えることができた子だけが特別にしていい次の課題、という誇らしさがあるのでしょう。「できた! 〇〇してくる!」と得意げに、楽しそうにしている子がたくさんいます。伝える側の大人は、義務感を出さないということが鉄則です。お楽しみ、ごほうびと感じられるように。丁寧な説明は必要ありません。大人が楽しみながら突然始めちゃうのが遊びのポイントです。お母さん・お父さんが楽しそうにしていると、子どももワクワクしますし、興味を引かれるものです。
お子さんだけでなく親である皆さんご自身が楽しめて、無理なく繰り返せる遊びやゲームを日常生活の中に取り入れてみてください。おフロやごはんのときにもちょっとした楽しみがある。そんなふうに、日常の中に遊びをちりばめることで、親子が笑顔で過ごせる時間が増えますように。
子ども自身が行動を決められるように渡す
【NG】
・「〇〇しなさい!」
【おすすめ】
・問いかけ…「こっちとこっち、どっちがいい?」「あなたはどうしたい?」
・ポジティブな提案…「一緒に〇〇しようよ!」「〇〇してみない?」「〇〇する人?」
・アイメッセージ・ママのお願い…「ママは〇〇がかっこいいと思うな」「〇〇だから、〇〇してもらえるとママ助かるんだ。お願い」
「~しなさい」という命令形は基本的に逆効果です。自分の気持ちを無視されたと感じて悲しくなったり、腹が立って反発したくなったり、受け入れて動いたとしてもダラダラと進まなかったりします。自分の意思でそうしようと考えているわけではないので、主体的に行動できないからです。
何かをしてほしいときは、できるだけ遊び心をもって問いかけたり、提案をしたりするのがおすすめです。また、「私はこう思う」と自分の思いを言葉にするアイメッセージも受けとめられやすい形。大人にするのと同じように、理由を説明して切実にお願いするのがいい場合もあるでしょう。命令を減らしこういった伝え方を増やせば増やすほど、子どもが自分で考えて主体的に行動する機会が多くなります。生活習慣も身につきますし、思考力・判断力が鍛えられます。人の気持ちを知るという体験も積み上げられていきますね。
高濱正伸 (監修), 高田真弓 (著), 大塚由香 (著) 『男の子育児の「なんで?」を楽しむ本』(実務教育出版)
漫画家×花まる学習会!最強コンビによる、男の子との生活が楽しくなる本、決定版!
著者のひとり高田真弓さんが、長男・フルフルの日常を漫画家の視点で克明に観察!
ユーモアあふれる筆致で描かれる男の子の生態に、思わず笑いがこぼれる!
そして、その生態の受けとめ方のマインドセットについて、もうひとりの著者である花まる学習会・大塚由香さんがわかりやすくまとめます!
