図工も音楽も「それなり」の小4息子…母親の言葉で「得意がない子」が変わるまで
元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「得意がない子には、学校の評価軸では見えない力が必ずある」と語ります。
通知表でどの教科も「それなり」の小4の息子に、母親が日常の中で気づいた「やりやすいこと」を言葉にして渡した日から、息子の自己認識が少しずつ変わり始めました。(写真はすべてイメージです)
「これが得意」と言える教科がない
小学4年生のダイキ(仮名)は、通知表をもらうたびに母親の良子さん(仮名)に見せることをためらうようになりました。特別に悪い点数はありません。しかし「これが得意だ」と言える教科が見当たらないのです。
算数も国語もそれなり、体育も真ん中くらい、音楽も普通、図工もまあまあです。担任の先生からのコメントには「幅広く取り組めています」と書いてありますが、ダイキ自身はその言葉が好きではありませんでした。
得意なものがある子どもが羨ましい、という気持ちはダイキの中にはっきりとありました。絵が上手い友達、算数だけは誰にも負けない友達、サッカーが学年で一番の友達、そういう子を見るたびに、「僕には何もない」という感覚が育っていきました。
「得意がない」は事実ではなく、自己認識
良子さんが気づいたのは、