偏差値55が48に下がった…慌てる前に親が知っておきたい「偏差値のカラクリ」

熱海康太
2026.07.19 18:29 2026.07.21 19:00

勉強で叱られる男の子

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「偏差値は絶対的な学力ではなく、その回・その母集団の中での相対的な位置を示す数字にすぎない」と語ります。夏休み明けに返却される模試の結果を前に、数字だけを見て一喜一憂しないための、偏差値の正しい読み方と子どもへの声かけを紹介します。(写真はすべてイメージです)

もっとも目を引き、もっとも誤解を生みやすい数字

夏休み明けに返却される模試の結果を前にして、多くの家庭で親子の空気が張りつめる瞬間があります。特に偏差値という数字は、その一枚の紙の中でもっとも目を引きやすく、そしてもっとも誤解を生みやすい情報でもあります。偏差値の意味を正しく理解しないまま数字だけを見てしまうと、子どもの実際の理解度や努力の成果を、正確に読み取ることが難しくなってしまいます。

偏差値とは何を示す数字なのか

偏差値とは、平均点を50として、その模試を受けた集団全体の中で、自分の得点がどのあたりに位置しているかを示す数値です。つまり偏差値は「絶対的な学力の高さ」を直接示すものではなく、「その回、その母集団の中での相対的な位置」を示すものにすぎません。

同じ子どもが同じ実力のまま同じテストを受けても、受験する母集団の学力層が変われば、偏差値は大きく上下することがあります。難関校を目指す層が多く受ける模試では偏差値が下がりやすく、幅広い層が受ける模試では偏差値が上がりやすいという傾向があるのは、このためです。

例えば、ある子どもが夏休み前に受けた模試では偏差値55だったのに、夏休み明けに違う模試を受けたら偏差値48だったとします。この数字の落差だけを見ると、「学力が落ちた」と感じてしまいがちですが、実際には

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。