夏休み明けの不登校、原因はいじめだけではない 元教員が教える見落とされがちな3つの理由

熱海康太
2026.08.30 09:27 2026.09.01 19:00

悩みを抱える女の子

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「原因をいじめだと決めつけることも、『いじめじゃないなら大丈夫』と安心しきることも、どちらも本当の理由を見落とすリスクをはらんでいる」と語ります。「いじめられてる?」と聞いた母親が、数日かけて別の角度から聞き直したことで見えてきたものとは。(写真はすべてイメージです)

「そんなんじゃないよ」と否定した、晴れない表情

夏休みも残りわずかとなった8月末、小学6年生のはると(仮名)は、以前より口数が減り、部屋にこもる時間が増えていました。

母親の千尋さん(仮名)は、ニュースで見た「夏休み明けは不登校が増える」という話が頭をよぎり、思いきってはるとに聞いてみました。「学校で、いじめられてたりする?」。はるとは驚いた顔で「そんなんじゃないよ」と否定しましたが、その表情は晴れないままでした。

「不登校=いじめ」という思い込みが、対話を狭めてしまうことがある

夏休み明けに子どもの元気がなくなると、多くの親がまず思い浮かべるのが、いじめの可能性です。もちろん、いじめが不登校の背景にあるケースは、実際に存在し、決して軽視してよいものではありません。

しかし文部科学省が毎年公表している調査でも、不登校の主たる要因としてもっとも多く挙げられているのは、いじめではなく

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。