中学受験は低学年の「1日5分」で決まる!学習習慣と折れない心を育てる親のサポート

本格的な受験勉強が始まる前の低学年期。親として今できることは、難しい問題を解かせることではありません。本当に大切なのは「毎日机に向かう習慣」「健やかな体力」、そして何でも話せる「親子の信頼関係」の3つです。
本記事では、1日5分から始められる学習習慣のつくり方や、子どもの本音を引き出す声かけのコツ、日常生活で無理なく語彙力を伸ばす会話術を取り上げます。
塾生の半数が難関校に合格する話題の進学塾「エルカミノ」。15年間講師を務めた著者の実体験をもとに、子どもを伸ばす親の関わり方や指導法をご紹介します。
※本稿は、大前真由美 (著)『中学受験塾 エルカミノがわかる本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋、編集したものです。
低学年のうちにしておきたいこと
「毎日5分」で学習習慣をつくる
低学年で特に重要なのは、学習の習慣をつけることです。村上代表は「3年生までは、毎日必ず計算と漢字を行うことが大切」と話しています。どうしても時間がないというときは、計算だけでもやる。それも5分でよいので、必ず毎日やってほしいとのことです。
これらの学習の目的は、難しい計算ができるようになったり、漢字が書けるようになったりすることではありません。「毎日学習する」という習慣をつけてもらうことです。決して難しい問題を解くわけではないので、お子さんも無理なく続けられると思います。学校から帰ってくると、友だちと遊ぶ、習い事、宿題など、やることは盛りだくさんですが、この5分をどこに入れるかは、各家庭の事情に合わせて、お子さんと相談しながら決めてみてください。1週間のスケジュールをつくっておくのもおすすめです。
また、低学年では体力をつけることも大切です。中学受験を成功させる子どもたちは、皆元気いっぱいで体力があります。外遊びが日常的にできればよいですが、難しい場合でも、週末に体を動かせる場所へ出かけたり、しっかり食事をとり、十分な睡眠を確保したりすることを心がけましょう。
親子の信頼関係を築く

低学年のうちに、もうひとつとても大切なことがあります。それは、親子の信頼関係をしっかり築くということです。これまで多くの保護者の方から相談されることでもあり、私自身、女の子の母親であることから、親子の信頼関係の重要性についてはよくわかります。
小学生の勉強では、親が問題を一緒に解いたり、解き方を見せたりする場面も出てきます。高学年になってから急に親が関わろうとしても、子どもには抵抗があるものです。低学年のうちに信頼関係を築いておくことが、後々とても大切になります。
低学年のうちは、子どもは自分の気持ちや出来事を、語彙の少なさもあってうまく話せないことがあります。理由がわからず泣かれるとつい「なんで泣くの? 泣いていてもわからないから説明して」と言いたくなりますが、まずは「そっか、なんか泣きたいことがあるんだね」と、泣きたい気持ちを受け止めてあげるとよいと思います。
学校の様子を知ろうと「今日はどうだった?」と聞いても、「楽しかった」「別に」としか返ってこないこともあります。そんなときは、具体的に質問してあげると会話が広がりやすくなります。「今日の給食は何を食べたの?」「昼休みは何をして遊んだの?」などと会話が広がるような問いかけをするとよいでしょう。子どもから話しかけてきたときは、忙しくても手を止めて聞いてあげてください。そうすることで、子どもは「親が自分に興味を持ってくれている」と感じられます。
共働きのご家庭であれば、そこまでの時間が取れない、理想ばかりで現実的でないと感じるかもしれません。それでも、お風呂や食事の時間に5分でもいいので時間をつくってみてください。子どもに「話しかけてもどうせ聞いてくれない」と思われてしまうと、つらいことがあったときでも、一人で抱え込んでしまうかもしれません。
勉強でわからないところも、聞きづらくなってしまいます。
低学年のうちは、「勉強の習慣化」「健康・体力・睡眠」「親子の信頼関係」をキーワードに、日々丁寧にお子さんと向かい合っていただければと思います。
語彙力をつける
語彙を増やすためには、机上で学ぶばかりでなく日常生活も大切です。新聞を読む、テレビでニュースや天気予報を見て話をする、本を読むなど、チャンスはいくらでもあります。
特にご家庭での会話はとても大切です。
語彙を増やす機会になるだけでなく、受験期において家族とコミュニケーションを取る貴重な時間にもなります。親子の信頼関係を深めるチャンスでもあるので、休日など時間があるときは大いに語り合ってください。
会話をするときは、保護者が意識的に大人の使う言葉を使うようにしてみてください。「今日は暑かったね」「そうだね、猛暑だったね」「最近は酷暑なんて言葉も聞くよね」といった具合です。「おののく」「わななく」「うららか」など、子ども同士の会話には出てこない和語を取り入れるとさらによいでしょう。
食事の時間や車での移動中など、日常のちょっとした時間を活用して、お子さんとの会話を楽しんでいただければと思います。
大前真由美 (著)『中学受験塾 エルカミノがわかる本』ディスカヴァー・トゥエンティワン
首都圏に14教室を構え、塾生の半数が御三家をはじめとする難関中学に合格するという、驚異的な実績を誇る塾、エルカミノ。
本書は、そのエルカミノで約15年間講師を務めた著者が、塾の内側から見た教育の実態を初めて明かした一冊です。






























