【中学受験】女子の反抗期、どう乗り越える?多感な受験生との向き合い方

大前真由美
2026.09.17 09:36 2026.10.02 11:50

勉強する女の子

「自分の受験なのにどうして勉強しないの?」「注意するとすぐ口喧嘩になる…」と悩んでいませんか?精神的な成長や身体の変化が著しい高学年の受験期は、反抗的な態度を見せたり、スランプで勉強に集中できなくなったりすることがよくあります。

本記事では、特に成長が早く葛藤を抱えやすい「女子の受験生との向き合い方」をはじめ、焦って空回りしないための休ませ方の判断基準、家庭内の衝突を減らす「引き算」の接し方を詳しく解説します。

塾生の半数が難関校に合格する話題の進学塾「エルカミノ」。15年間講師を務めた著者の実体験をもとに、多感な時期のお子さんと笑顔で向き合うためのヒントをご紹介します。

※本稿は、大前真由美 (著)『中学受験塾 エルカミノがわかる本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋、編集したものです。

受験期の子どもとの向き合い方

子どもの気が乗らないとき

中学受験の準備期間は3年ほどあります。その間、集中できなくなるときや成績が下がる時期は当然あります。
そのとき、親は「うちの子には受験は無理なのかも」と思ってしまうかもしれません。しかし、大人でも仕事が乗らないときや辞めたいと思うことはあります。子どもだって同じです。すぐにあきらめず、まずは応援する気持ちを持ちましょう。

具体的には、たとえば算数で「やりたくない」と言われた場合、「2題だけやってみようか」と促してみます。解き始めてみると、調子が出てくることはよくあります。
ただし、注意したいのは本人も知らないうちに体力を失っているケースです。眠気から解放されず学校の授業中に寝てしまう、学習を始めてもすぐ眠ってしまうなどの様子が見られたら、まずは体力の回復を優先する必要があります。

エルカミノでも、まれに体力が落ちている子どもに対して、勉強から離れて好きなことだけする期間を提案することがあります。受験のためにやめたピアノを好きなだけ弾いてもらう、好きな漫画を心ゆくまで読んでもらうなど、何でもいいので好きなことに没頭する時間をつくるのです。もちろん、この間はしっかり食べて十分な睡眠も確保します。あえて受験勉強から離れる時間をつくることで、体力や気力が回復し、「もう少しがんばってみようかな」と前向きに勉強に戻れるようになります。

親もここで焦る必要はありません。その週の学習が手薄になると心配かもしれませんが、ここで慌てても空回りするだけです。子どもの体力や気力には限界があります。
リフレッシュして体力を取り戻せば、気力も自然とわいてきます。そうなれば、休んだ分の遅れは後で挽回できます。

ただし、「好きなことだけをする期間」は、本人に受験への強い意志がある場合に有効な方法です。やる気になるのをただ待つだけでは、無為な時間を過ごしてしまうリスクもあります。一般的には、学習量を減らしながらも、細々と学習を続ける方法をおすすめします。

子どもを休ませるのか、学習量を調整して続けさせるのか、塾とよく相談してください。親は子どもの様子をよく観察し、その時々に応じた対応を心がけることが大切です。

ピアノを弾く子ども

女子の受験生との向き合い方

小学生のうちは、女子のほうが速いスピードで成長します。精神的にも、男子に比べて大人びていることが多いです。それゆえ、女子の親、特に母親は苦労する場面が多いかもしれません。

私が6年生の国語を担当していたとき、個人差はありますが、女子のほうが反発的な態度を見せることが多かった印象があります。ましてや家の中なら、母親に反抗的な態度をとることも想像に難くありません。また、女子は身体的な変化が始まる時期でもあり、その影響で精神のバランスが崩れやすいこともあります。
女子の中学受験において大切なのは、勉強に関しては親が口数を減らすことだと思います。

たとえばプリントのファイリング。「自分でできないの? 受験は自分のことなのに」と思いつつ、結局母親が整理しているということはよくあるでしょう。そして子どもが帰宅したとき、「お母さんがやっておいたからね」とつい言いたくなりますが、ここはグッと我慢です。子どもは見れば母親が片づけたことはわかります。それなのに追い打ちをかけるように伝えると、反発心がわき、関係がこじれることがあります。

高学年の受験生、特に女子の場合は、本人に我慢させるのか、親が我慢するのかという場面が出てきます。学習に関しては、親が口数を減らすのがよい方策です。

一方で、学習以外の日常生活では、大いに語り合うことが大切です。ニュースを見ながら「お母さんはこう思うけど、どう思う?」と聞いてみるなど、一緒に考える時間をつくってみてください。

大前真由美

筑波大学第二学群(現:人文・文化学群)比較文化学類卒業。一般企業勤務を経て、二人の娘を育てながら生活情報誌の編集ライターに。その後、中学受験関連書籍などを手がけるフリーライターとして活動。SAPIX講師を経て、エルカミノで約15年間、高学年の国語と低学年クラスを担当した。

中学受験塾 エルカミノがわかる本

大前真由美 (著)『中学受験塾 エルカミノがわかる本』ディスカヴァー・トゥエンティワン

首都圏に14教室を構え、塾生の半数が御三家をはじめとする難関中学に合格するという、驚異的な実績を誇る塾、エルカミノ。

本書は、そのエルカミノで約15年間講師を務めた著者が、塾の内側から見た教育の実態を初めて明かした一冊です。