「わからないって言うの、恥ずかしい」と話した小2息子…母親が遊びの中で始めた練習

熱海康太
2026.10.08 11:36 2026.10.09 12:00

ランドセルを背負う小学生の男の子

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「助けを求める力は性格の問題ではなく、練習によって身につけられるスキルだ」と語ります。「わからないって言うの、恥ずかしい」と話した小2の息子に、母親が家庭で始めた練習とは。(写真はすべてイメージです)

「わからないところある人はいるかな」に、手を挙げられなかった

わからないところがあっても、小学2年生の息子はこれまで誰にも助けを求めることができませんでした。母親がそれに気づいたのは、参観日に見た授業中のふとした様子でした。

プリントの意味がわからず固まっている息子に、先生が「わからないところある人はいるかな?」と優しく声をかけても、手を挙げませんでした。

家に帰ってから理由をゆっくり聞いてみると、「わからないって言うの、恥ずかしい」という答えが返ってきました。

それだけでなく、家庭でも困ったことがあると、黙って一人だけで解決しようとする傾向が強く、うまくいかずに癇癪を起こしてしまうことも度々ありました。

母親はこれまで、息子のそうした様子を「自立心が強い」と、どちらかといえば好意的に受け止めていましたが、参観日の光景を見て、それだけではないのかもしれないと感じ始めたのです。困っているサインを外に出すことができないまま、一人でずっと抱え込み続けている息子の姿を思うと、母親の胸には静かな痛みが広がっていきました。

援助要請はスキルである

子どもが助けを求められない背景には、いくつもの要因が複雑に重なっています。

一つは、助けを求めることを「弱さ」や「自分にはできないことの証拠」として捉えてしまう認識です。もう一つは、

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。