「誰かに何かされた?」と聞くたびに黙る小3娘…母親が気づいた「友達がいない」の本当の意味
元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「子どもが『友達がいない』と言うとき、それは状況の報告ではなく感情の言語化であることが多い」と語ります。
帰宅したミクが「友達がいない気がする」とこぼした夜、母親が「解決しようとしない5分間」を作ったことで、3日後に子どもが初めて本音を話し始めました。(写真はすべてイメージです)
「友達がいない」と言って自分の部屋に入ってしまった夜
小学3年生のミクが「友達がいない」と言い出したのは、2学期の初めのことでした。夏休み明けに学校が始まって数日後、帰宅するなり「学校に友達いないかも」とポツリと言ったのです。
母親の奈緒さんはすぐに「そんなことないよ、○○ちゃんとか仲良くしてるじゃない」と返しました。でもミクの表情は変わらず、「なんかみんながもう友達同士で、私だけ友だちがいない感じがする」と言いました。
奈緒さんは内心あわてました。いじめがあるのか、誰かに何か言われたのか、「誰かに何かされた?」「誰かに意地悪された?」と続けて聞きました。ミクは「そういうんじゃないけど…」とだけ言って、自分の部屋に入ってしまいました。
その夜、奈緒さんはミクが言いたかったことをうまく受け取れなかったと感じていました。何かされたわけではなく、でもつながりの薄さを感じている。その感覚は「いじめ」という言葉で整理できるものではなく、もっと日常的で、だからこそ見えにくいものでした。
「友達がいない」は状況の報告ではなく、感情の報告
子どもが「友達がいない」と言うとき、それは