中川大志さん「セリフは“覚える”ではなく“入れる”」 俳優の仕事と演技のひみつ

エンタメおしごと研究会

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目立つことが好きで、学芸会でもいきいきと役を演じるわが子。「演じることが好きなの?」「もっとお芝居をしてみたい?」――そんな子どもの夢を応援する前に、知っておきたいのが俳優という仕事です。

映画やドラマで活躍する姿はとても華やかですが、その舞台裏ではどんな努力を重ねているのでしょうか。俳優の仕事の魅力や大変さを、中川大志さんへのインタビューとともに紹介します。

※本稿は、エンタメおしごと研究会編集『芸能・アニメ・ゲーム・音楽・マンガ エンタメおしごと図鑑』(サンクチュアリ出版)より一部抜粋、編集したものです。

どんなしごと?どうやってなるの?

映画やテレビドラマ、舞台などで演技をするしごとです。セリフをただ覚えるのではなく、あたえられた役の気持ちを想像し、その人になりきって演じる「役づくり」が何よりも重要。

舞台の場合は、公演の前に長い稽古期間があり、共演者と作品の世界観をつくり上げて本番に備えます。

俳優になるには、専門学校や養成所で演技について学ぶ、もしくはオーディションを受けて芸能事務所や劇団への所属を目指す方法があります。

うれしいこと、つらいことは?

自分の演技がだれかの心にとどくことで喜びを感じます。特に、観客の反応がダイレクトに感じられる舞台のしごとは、醍醐味そのもの。

作品ごとに、さまざまな共演者やスタッフとひとつのものをつくり上げる達成感を味わえるのは、このしごとならではのやりがいです。

一方で、夢のあるしごとですが、実際に活躍できるのはひとにぎりの人だけ。下積み時代は苦労も多く、へこたれずにオーディションを受け続けるタフさが求められます。

また、早朝や深夜にもおよぶハードな撮影にたえられるだけの体力や気力も必要です。

オーディションの結果って初めから決まっている?

たしかに、オーディション参加者の中に、選ぶ側にとっての“本命”がいるケースもあるかもしれません。しかし、オーディションであっと言わせるような演技をすれば、“本命”を押しのけ、ばってきされることも十分にありえます。

もっと知りたい!

Q:なり方は?
A:事務所や劇団のオーディションを受ける、自分で劇団を立ち上げるなど、さまざまなパターンがあるよ。

Q:休日は?
A:撮影や舞台のスケジュールによる。

Q:教育制度はある?
A:事務所が運営する養成所で演技やダンスなどの基礎を学べるケースもあるけど、教育制度はない場合がほとんど。

Q:何年目でひとりだち?
A:オーディションでいきなり大作の主役にばってきされる人もいるけど、それは例外中の例外。多くの場合、6〜10年ぐらいの長い下積みを経て演技力をみがいていくうちに、安定しておしごとが入るようになるよ。

Q:男女比は?
A:ほぼ半々。

Q:何さいまで働ける?
A:年齢は関係なく、さまざまな役を演じられる俳優さんにはしごとのオファーがどんどんくるよ!

中川大志さんに聞きたい!〜撮影についてのQ&A〜

Q:撮影前、役に入るための“スイッチ”として意識していることはなんですか?

A:役によって準備はことなりますが、音楽をきいたり、体のストレッチをしたりして、まずはリラックスした状態をつくることで、演技に向かうことができます。

Q:どうやって台本を覚えていますか?
A:撮影現場では、肉体的にも精神的にもさまざまなストレスやプレッシャーに直面します。どんな状況でもセリフが出てくる状態を目指して、“覚える” ではなく、“入れる”を意識しています。
声に出してセリフをくり返しぶつぶつと言い続けて、頭ではなく、口の筋肉に覚えさせるような感覚です。また、台本を覚えるための時間やルーティンはあえて決めないようにしています。
やる気がわかないときには、無理をせずしっかりと休んで、気力が高いときに一気に集中してセリフを覚えたり、役についての勉強をしたりしています。

Q:作品づくりにかかわるみなさんとコミュニケーションを取るうえで、どんなことを意識していますか?
A:映画やドラマの撮影は、自分ひとりだけでは決して成立しません。共演者の方々や、各部署のスタッフさんへのリスペクト、感謝をわすれてはいけません。
正解もありませんが、不正解もないのがクリエイティブかもしれません。作品づくりにかかわる人の数だけ、発想や意見がちがってあたり前、という意識は常に持つようにしています。

Q:演技中、気持ちや演技の切りかえはどのようにしていますか?
A:感情の度合いが高いシーンを演じたあとは、精神的にも身体的にもつかれを感じるので、軽くすいみんをとったり、散歩をして外の空気をすったりして、リフレッシュすることを心がけています。

Q:オンオフを切りかえるためにやっていることはありますか?
A:撮影が終わったら、役のことや作品のことを考えない、と意識しています。
昔は「あのテイク、もっとうまくできたかな」とか「こんな選択肢もあったな」と終わってからも考えてしまうことが多々あったのですが、今は、すぎたことはふり返らず、頭と体をリフレッシュすることを大切にしています。

Q:リラックス方法を教えてください!
A:運動をすることで、ストレス発散になり活力がわいてきます。いそがしいときや、つかれているときほど、ジムに行って体を動かすようにしています。

Q:パフォーマンス向上のために取り組んでいることはありますか?
A:映画やドラマ、音楽、本など、さまざまなエンターテインメントにふれることで、創造意欲がわき、モチベーションを高めています。

エンタメおしごと研究会(編集)『芸能・アニメ・ゲーム・音楽・マンガ エンタメおしごと図鑑』(サンクチュアリ出版)

芸能・アニメ・ゲーム・音楽・マンガなど、エンタメの世界の仕事だけに絞った小学生向け職業図鑑です。

表舞台に立つ人だけでなく、マネージャーやヘアメイク、ゲームクリエイターなど、エンタメ界を支える149の職種を紹介しています。

各職業のインタビューで「どんな子が向いているか」も掲載。「なりたい」憧れと「向いているかも」の両方の視点から仕事を見つけられる一冊。