家では普通に食べるのに給食だけ残す息子…母親が気づいた「好き嫌い」でも「わがまま」でもない理由
元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「給食を残す理由が食べ物の好き嫌いではなく、環境への感覚的な負荷であることがある」と語ります。
担任から「給食をほとんど食べられていない」と連絡を受けた母親が、息子に「どのタイミングが一番つらい?」と聞いたことで、問題の本当の構造が見えてきました。(写真はすべてイメージです)
「家では普通に食べているのに」
担任の先生から連絡があったのは10月のことでした。「ケイタくんが最近給食をほとんど食べられていなくて、昼過ぎには元気がなくなっていることが多いので、家庭でも食事の状況を確認してもらえますか」という内容でした。母親の由紀さんは驚きました。家での食事は普通に食べている。給食だけが食べられないというのはどういうことか、と。
その日の夕食後、由紀さんはケイタに「学校の給食、最近食べられてないって先生から聞いたよ」と伝えました。ケイタは少し黙ってから「なんか、教室がうるさくて、食べる気なくなる」と言いました。
「うるさい」という言葉が意外でした。由紀さんは「給食が嫌い」とか「量が多い」という答えを想像していたのですが、ケイタの答えは環境に関するものでした。「うるさいと食べられないの?」と聞くと、「なんか気が散って、口に入れると気持ち悪くなる気がして」と言いました。
食欲と環境の関係
感覚的な負荷が食欲に影響する子どもが、近年注目されるようになっています。