「なくても困らない筋肉」がある!?半分近くの人に存在しない小腰筋の不思議

室生暁
2026.08.20 13:21 2026.09.08 11:50

人体の不思議がわかる! すごすぎる体のつくり図鑑

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人の体には、実は「なくてもほとんど困らない筋肉」があるのを知っていますか? その代表が「小腰筋」。半分近くの人にはそもそも存在せず、片側だけある人もいます。それなのに、なぜ私たちの体に残っているのでしょう? 子どもに教えたい、人体の「発生」の不思議を知ると、その理由が見えてきます。

※本記事は室生暁著『人体の不思議がわかる! すごすぎる体のつくり図鑑』(KADOKAWA)より一部抜粋、編集したものです。

小腰筋は、みんなにあるわけではない

体の筋肉は、どれも同じくらい大切だと思っていませんか?

でも実は、「なくてもほとんど困らない筋肉」もあります。その代表が「小腰筋(しょうようきん)」です。

小腰筋は、腰の骨の前から骨盤へと伸びる、とても細い筋肉です。大腰筋の隣にありますが、半分近くの人にはそもそも存在せず、片側だけある人もいます。

それでも、立ったり歩いたりするのに困ることはありません。では、なぜ残っている人がいるのでしょう?

その答えは、赤ちゃんのころの「発生」にあります。筋肉は、もともと大きなかたまりから分かれてできます。

そのとき、ある人では小腰筋が消え、ある人では少し残り、また別の人でははっきり残ります。つまり、小腰筋は「消えかけた名残」のような存在なのです。

人体は、必要なものだけでできた完璧な機械ではありません。ゆらぎや途中の形を含んだまま成り立っている……小腰筋は、その事実を静かに教えてくれる筋肉なのです。

小腰筋は、みんなにあるわけではないの画像

「なくても困らない筋肉」がある!? 半分近くの人に存在しない筋肉の不思議の画像1

室生暁

解剖学者、医師、博士(医学)。東京科学大学 臨床解剖学分野 講師。1989年生まれ。2014年東京医科歯科大学医学部卒業、2019年東京医科歯科大学大学院博士課程修了。専門は肉眼解剖学、臨床解剖学。人体の構造を詳しく調べ、肉眼解剖・組織学・三次元解析を用いて、体の奥にある組織の形態を研究している。見慣れた体の中にある、意外な仕組みや形を一歩深く読み解く視点を伝えている。2021年度日本解剖学会奨励賞受賞。解剖学に関する情報発信も行っている。


室生暁著『人体の不思議がわかる! すごすぎる体のつくり図鑑』(KADOKAWA)

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