自己評価が低い子どもに「そんなことない」が届かない理由…元教員が教える褒め言葉より効く関わり方

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「自己評価が低い子には『できてたよ』という結論より、自分の目で確かめる経験の方が届く」と語ります。
運動会の振り返りでいつも自分を厳しく評価する小6の娘に、母親が「どこが一番うまくできなかったと思う?」と聞いた日から、娘の自己認識が少しずつ変わり始めました。(写真はすべてイメージです)
「もっと頑張ればよかった」と書いた振り返りカード
運動会が終わった後の振り返りカードに、6年生のミズキ(仮名)は「自分はうまくできなかったと思う。もっと頑張ればよかった」と書きました。しかしビデオで見たミズキの演技は、きちんとそろっていて、むしろクラスの中でも安定していた方でした。
担任の先生から「ミズキさんはよくできていましたよ」と言われても、ミズキ自身は「でも本当にできてたかどうかはわかりません」と答えたそうです。
母親の雅子さん(仮名)は、これがミズキのパターンであることをよく知っていました。テストを返してもらったとき「思ったよりできなかった」と言います。合唱コンクールが終わった後「自分だけ声がずれていたかもしれない」と言います。
図工の作品を提出するとき「これで出していいのかわからない」と言います。どれも実際にはそれなりにできていることなのに、ミズキ自身の自己評価は常に実際の結果より低い場所にあります。
「そんなことない」が届かない理由
雅子さんが最初にしたこと、そして今でも繰り返していたことは、「そんなことない、ちゃんとできてたよ」と否定することでした。しかしその言葉はミズキには届きませんでした。「お母さんはそう言ってくれるけど」とミズキはいつも返してきました。
自己評価が慢性的に低い子どもには、いくつかの認知のパターンが共通して見られます。






























