スマホばかりの子が自分から話しかけてくる「ホッキョクグマ作戦」とは?(思春期の子との接し方は、やさしい動物たちが教えてくれる 第11回)
中学3年生の9割がスマートフォンを持つ時代になりました。この新たな機器の浸透は、思春期の親子関係の新たな火種となっています。話しかけても生返事。スマホばかりに目をやる子どもについイライラしてしまうという保護者さん。親が子どもの頃にはなかった文明の利器を前に、どう接していけばよいのでしょうか。長年、都立高校で教員を務め『けなげに生きぬくいきもの図鑑』の著者、生き物に学ぶナビゲーターの岡幸子先生に聞きました。
(聞き手・構成/一般社団法人Raise・宮本さおり)※写真はすべてイメージです
「思春期の子との接し方は、やさしい動物たちが教えてくれる」第11回
スマホを手放さない子どもとホッキョクグマ
「スマホばかり触っていて、話しかけても耳を貸してくれない」。そんな悩みを抱える保護者の方が近年とても増えています。
親がイライラしてしまう理由には、大きく二つあると思います。一つは、勉強への影響です。「そんなにスマホばかりで大丈夫なのか」と心配になるのは当然です。
もう一つは、金銭的な負担です。通信費が家計を圧迫するだけでなく、ゲームやアプリの課金が高額になり、思わぬ請求に悩むケースも少なくありません。
こうして書き出してみると分かるのですが、勉強の問題と金銭の問題は本来まったく別の話です。しかし実際には、「スマホばかり見て!もうやめなさい!」と、親御さんの方は一言でまとめてしまいがちですよね。
ところが、この言葉だけでは子どもは何を注意されているのか理解できません。別々の問題だからこそ、それぞれに話し合う必要があるのです。
金銭的なコストについての話ならば、月々にかかっている料金を提示し、これだけの金額がかかっていることについてどう思うかを話し合わなくてはいけません。
勉強が心配だということならば、宿題の時間や自主学習の時間が確保できているのかを聞いていかなくてはいけません。
また、睡眠が減っているということならば、健康を害する恐れがあることをきちんと説明し、スマホを触ってもいい時間を何時までにするかを話し合う必要があります。
しかし、そもそも「スマホ利用について、まともな話し合いにすらならない」という家庭も多いはずです。親は子どもを養う「スポンサー」であって、子どもの機嫌を伺う執事や下僕になる必要はありません。毅然とした態度で話し合いに持っていく方法としておすすめなのが、「ホッキョクグマ作戦」です。
徹底的な献身から一転、毅然と子離れするホッキョクグマ
餌の少ない過酷な環境で暮らすホッキョクグマは、母クマが冬の冷たい海に潜って餌を取り、子どもを手厚く育てます。約2年半にわたり、母クマは本当に献身的な子育てをするのです。
しかし、子どもが自立する時期になると、































