家では普通に食べるのに給食だけ残す息子…母親が気づいた「好き嫌い」でも「わがまま」でもない理由

熱海康太
2026.06.13 22:59 2026.06.17 19:00

小学校の給食のイメージ

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「給食を残す理由が食べ物の好き嫌いではなく、環境への感覚的な負荷であることがある」と語ります。

担任から「給食をほとんど食べられていない」と連絡を受けた母親が、息子に「どのタイミングが一番つらい?」と聞いたことで、問題の本当の構造が見えてきました。(写真はすべてイメージです)

「家では普通に食べているのに」

担任の先生から連絡があったのは10月のことでした。「ケイタくんが最近給食をほとんど食べられていなくて、昼過ぎには元気がなくなっていることが多いので、家庭でも食事の状況を確認してもらえますか」という内容でした。母親の由紀さんは驚きました。家での食事は普通に食べている。給食だけが食べられないというのはどういうことか、と。

その日の夕食後、由紀さんはケイタに「学校の給食、最近食べられてないって先生から聞いたよ」と伝えました。ケイタは少し黙ってから「なんか、教室がうるさくて、食べる気なくなる」と言いました。

「うるさい」という言葉が意外でした。由紀さんは「給食が嫌い」とか「量が多い」という答えを想像していたのですが、ケイタの答えは環境に関するものでした。「うるさいと食べられないの?」と聞くと、「なんか気が散って、口に入れると気持ち悪くなる気がして」と言いました。

食欲と環境の関係

感覚的な負荷が食欲に影響する子どもが、近年注目されるようになっています。

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。