体育の授業が怖くて腹痛を訴える小5息子…子どもを変えた母親の「たった一つの問いかけ」

2026.06.14 22:23 2026.06.20 19:00

小学校の運動会に参加する小学生のイメージ

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「チームに迷惑をかけるという思い込みは、実際に起きたことではなく感じ方から生まれていることが多い」と語ります。

体育の授業が怖くて腹痛を訴えていた小5の息子に、母親が「実際に何か言われた?」と聞き続けた日から、息子の思い込みが少しずつほぐれていきました。(写真はすべてイメージです)

「体育だけは休みたい」と言い続けた息子

「体育だけは休みたい」という言葉を、小学5年生のシンゴ(仮名)は何度かこぼしていました。特に球技の授業がある日は朝から気分が重く、腹痛を訴えることもありました。母親の文子さん(仮名)が「なんで体育が嫌なの?」と聞くと、シンゴは「どうせ僕がいるとチームが負けるから。みんなに迷惑かける」と言いました。

文子さんは驚きました。シンゴは体を動かすこと自体は好きで、家の近くの公園で一人でボールを蹴ることもあります。体が動かせないわけではない。しかしチームのいる授業の場面では、自分が足を引っ張るという強い思い込みがあったのです。

「誰かに何か言われた?」と文子さんは聞きました。「言われたわけじゃないけど、なんか顔見たらわかる。僕がボール取れなかったとき、みんながため息ついてる気がする」とシンゴは言いました。

「顔を見たらわかる」という感じ方の構造

シンゴが感じているのは、実際に誰かから言葉で攻撃されているのではなく、「相手の表情や態度から自分への失望を読み取っている」という状態です。言葉として証拠はないが、感じていることは本物という状態です。

この感じ方は、社会的不安の強い子に多く見られます。

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。