貝やシーグラスだけじゃない?「馬の骨」も見つかる海あそび・ビーチコーミングの攻略法

茂木みかほ
2026.06.22 14:55 2026.06.30 11:50
『子どもと海あそび』より
『子どもと海あそび』より
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海岸を歩きながら、お気に入りの漂着物を見つける「ビーチコーミング」。子どもと一緒に楽しめる定番の海あそびですが、実は想像以上に奥深い世界が広がっています。

場所や地形、季節によって、拾えるものが変わってくるのが、ビーチコーミングの面白さ。 定番の貝殻やシーグラスだけでなく、時にはその土地の歴史を感じさせる漂着物に出会えることも…!

海あそびナビゲーター・茂木みかほさんの著書『子どもと海あそび』より、大人も子ども夢中になる、ビーチコーミングの魅力をご紹介します。

※本稿は、茂木みかほ著『子どもと海あそび』(グラフィック社)より一部抜粋、編集したものです。

ビーチコーミング

ビーチを歩いていると、いろんなものが落ちていることに気づきます。

貝殻、木片、カニの脱皮殻、缶ビールの缶、葉っぱ、お菓子の袋等々。

いったいどこから来たのでしょう。想像を巡らすことで、さまざまなメッセージを受け取れます。

「beach combing」とは?

beach=砂浜、combing=櫛で髪をすく。つまりは、砂浜をすくように隈なく観ること。もう少し広い意味では、漂着物を収集、加工したりすることも含まれます。

漂着物は大きく2つ、自然物と人工物に分けられます。自然物は、森、川、海由来のもの。人工物は、人の造ったものです。日本海側と太平洋側、季節の違いでも拾えるものは違います。

ほかにも、たとえば鎌倉・由比ヶ浜では馬の骨が、和賀江島では昔の陶器の破片が拾えたりします。これには歴史が関係していて、ロマンを感じずにいられません。地域性も色濃く反映されていて、三浦市三崎周辺では、少し前まで“入れ歯” が拾えたことも。これには、お盆に灯籠流しと一緒にご先祖様の入れ歯を流すという、地域ならではの風習が関係していました。おもしろいですね。

貝はどんな場所で拾えるの?

『子どもと海あそび』より
『子どもと海あそび』より

地形的には、両脇が磯に囲まれた砂浜では貝がよく拾えます。逆に、断崖絶壁のような海岸や埋め立て地では拾えません。さらにビーチのどこでも拾えるわけではなく、漂着物が溜まる場所があります(「貝だまり」と言ったりする)。何度も通うことでポイントがわかってきます。

鎌倉由比ヶ浜は、美しい貝殻が豊富に打ち上げられる海岸「日本小貝三大名所」の一つとされ、ピンク色のサクラガイを拾えることで有名です。

海からの贈り物である貝は、多彩な色や形、柄をもち多くの人を魅了し続けてきました。私はよく逗子海岸でビーチコーミングをするのですが、貝殻の種類の多さを実感するとともに、小さくて美しい微小貝の存在を知ってからは完全にとりこになってしまいました。

『子どもと海あそび』より
拾えると嬉しい桜貝。殻が薄く割れてしまうことが多いので、タッパーに緩衝材を入れて保管すると割れにくい。(『子どもと海あそび』より)
『子どもと海あそび』より
よく見ると色や模様がさまざまで惹きつけられる微小貝。拾い出すと止まらなくなる。(『子どもと海あそび』より)

貝の種類で海中景観がわかる?

拾える貝によって、沖の海中景観が浮かび上がってきます。たとえば、ツメタガイやサクラガイ、フジノハナガイは砂浜に生息する貝、タカラガイやナミマガシワなどは岩礁に生息する貝です。貝は身をもって自分が棲む環境を知らせてくれているのですね。

シーグラス、サクラガイ、タカラガイ、流木、ウニ殻……漂着物の中でも人気のあるものたちです。好きなものだけピンポイントで集めている人も多いです。

周りの評判よりも、ピンっと来る感覚を大事に、独自の宝物を見つけてみましょう。波に洗われて丸みを帯びたガラス片や、色とりどりの貝殻は、自然がつくる唯一無二のアートです。

同時に、海洋ゴミを見つけて拾うことで、ビーチクリーンにもつながります。

『子どもと海あそび』より
『子どもと海あそび』より

ビーチコーミングのコツ

■早朝、日の出直前くらいから始める
出遅れると鳥やほかの人に持って行かれることも。早朝に海岸清掃する地域もある。

■台風の直後から2〜3日後が狙い目
台風で打ち上がったものは一度引き波で沖へ持っていかれ、その後打ち上がることも。

■冬場がオススメ
海水温の低下で貝が死にやすく、季節風の影響で海が荒れて打ち上がる。

■往復する
一度歩いたところを逆側から歩いて探すことにより、見落としを防ぐ。

■小潮を狙う
打ち上がりものは大潮時に沖に持って行かれるが、小潮時に狭い範囲に打ち上がる。

■気をつけたいこと
砂浜は照り返しが強いので、日焼け止めや帽子などは、季節にかかわらず備えましょう。
先がとがったものなどを踏む恐れがあるので、しっかりとした靴がオススメです。

茂木みかほ

群馬県生まれ、葉山在住。海あそびナビゲーター。「おさかなラボ」主宰。日本さかな専門学校講師。 逗子・葉山をメインフィールドに、子どもたちと海あそびを楽しむ。趣味は、磯と干潟の生き物観察。ネコと魚がすき。元水族館職員。観音崎自然博物館ボランティア。

子どもと海あそび

茂木みかほ著『子どもと海あそび』(グラフィック社)

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