グループ決めで毎回最後まで残る小4息子…「もう慣れた」という言葉が父親の心を重くした理由

熱海康太
2026.10.08 11:46 2026.10.15 19:00

外をみる小学生の男の子

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「選ばれる立場に置かれ続けることの重さは、大人が想像する以上に子どもの心に積み重なっていく」と語ります。「今日もビリだった」と漏らした小4の息子。「もう慣れた」という言葉が、父親の心を重くしました。(写真はすべてイメージです)

「チーム決めるとき、いつも最後に余っちゃう」

体育のチーム決めで、小学4年生の息子はいつも最後まで名前を呼ばれませんでした。父親がそれを知ったのは、息子がある日「今日もビリだった」とぽつりと漏らしたことがきっかけでした。

「ビリって何」と聞くと、「チーム決めるとき、いつも最後に余っちゃう」という答えが返ってきました。

誰かに意地悪をされているわけでは決してありません。ただ、積極的に誰かから選ばれることがない、という状態が続いていたのです。サッカーでも野球のゲームでも、いつも同じような光景とパターンが繰り返されていました。

父親が詳しく聞いていくと、この状態はすでに1学期の初めから続いており、息子自身も「もう慣れた」と半ば諦めたような口調で話していたことが、かえって父親の心を重くしました。

「慣れた」という言葉の裏に、実際にはまだ慣れきれていない、静かな傷つきが隠れているのではないかと、父親は感じたのです。それまで父親は、体育の得意不得意は本人の性格の範囲内の話だと軽く考えていましたが、この一言を聞いてから、その捉え方が大きく変わっていきました。

選抜方式が生む自己認識

この状況が繰り返されると、子どもの中には

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。