勉強ができる子の意見だけが聞かれる教室…元教員が教える、学力が生む見えない序列

熱海康太
2026.10.08 14:37 2026.10.11 12:00

学校の教室、机と椅子と黒板

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「学力という一つの尺度が、子ども同士の関係性全体を静かに支配してしまうことがある」と語ります。

「まだできてないの」と指摘され下を向いた小3の息子に、父親が取り組んだこととは。(写真はすべてイメージです)

「まだできてないの」と言われ、恥ずかしそうに下を向いていた

算数の授業中、班のみんなが次々と問題を解いていく中、小学3年生の息子だけがいつも取り残されていました。父親が気づいたのは、参観日に見た息子のふとした表情でした。

わからない問題を前にして、周りの子に「まだできてないの」と指摘され、恥ずかしそうに下を向いていたのです。

休み時間にも、勉強のできる子とできない子とで、扱いに明らかな差があるように感じられる場面が続いていました。特に班活動でリーダー役を決めるときには、決まって発言力のある子ばかりが選ばれ、息子が意見を求められることはほとんどありませんでした。

父親はその日の帰り道、息子の肩を落とした後ろ姿をじっと見ながら、これまで気づいていなかった何かが、教室の中で日常的に起きているのかもしれないと感じたそうです。

学力が生む見えない序列

学習面での遅れがある子どもは、

熱海康太

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。