行き渋りの息子を半年支え、寝るのは毎晩2時過ぎ…つい声を荒らげた母親が決めた「最低限の暮らし」

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「睡眠を守ることは、わがままではなく、子どもへの最も確実な支援の一つだ」と語ります。
行き渋りが続く小4の息子に付き添い、寝るのは毎晩2時過ぎ。ある朝、ふだんなら聞き流せる一言に、つい声を荒らげてしまいました。(写真はすべてイメージです)
頑張るほど、うまくいかなくなっていく
行き渋りが続く小学4年生の息子の対応に追われる母親は、この半年、深夜2時前に寝た記憶がほとんどありませんでした。夜は子どもの話を聞き、翌日の連絡を考え、洗い物をして、気づけば日付が変わっています。朝は朝で、息子の様子をうかがいながら、弁当と出勤の準備です。
ある朝、ふだんなら聞き流せる息子の一言に、つい声を荒らげてしまいました。息子の驚いた顔を見た瞬間、胸が締めつけられます。
自分が頑張るほど、うまくいかなくなっている。そう感じたものの、何から手をつければいいのか、分かりませんでした。夫は早く寝てしまい、夜の見守りは、いつも自分の役目でした。
睡眠不足は、親の対応力を静かに奪う
睡眠が足りない状態では、感情を調整する力や、物事を冷静に判断する力が落ちやすくなります。同じ出来事でも、いらだちや不安が強く出て、ふだんなら受け流せる言葉に反応してしまうのです。
寝不足の日は、「どうせ自分は何をやってもうまくいかない」と、考え方まで暗くなりがちです。これは意志の弱さではなく、体の仕組みです。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人について、個人差はあるものの6時間以上を目安に確保するよう示しています。子どもを支えるほど親の睡眠は削られがちですが、疲れた親の不安は、子どもにも伝わりやすくなります。
飛行機で、酸素マスクはまず自分から着けるよう案内されるのと同じ理由です。睡眠を守ることは、わがままではなく、子どもへの最も確実な支援の一つなのです。
睡眠不足は、判断の質にも響きます。






























