連絡帳の書き出しが毎回「すみません」だった母親…1日20回を数えた日に気づいた、心が削られる理由

熱海康太
2026.10.10 10:12 2026.10.16 19:00

子育てに悩む母親

元公立学校教員として多くの子どもたちと向き合い、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事を務める熱海康太氏は、「必要のない場面での“すみません”が積み重なることが、親の心を静かにすり減らしていく」と語ります。

連絡帳の書き出しが毎回「ご迷惑をおかけしてすみません」だった母親。夫に指摘されて数えてみると、その日だけで20回を超えていました。(写真はすべてイメージです)

連絡帳の最初の言葉が、いつも「すみません」だった

学校の連絡帳を書くたびに、母親は「いつもご迷惑をおかけしてすみません」と書き出していました。忘れ物の連絡も、宿題が遅れた報告も、お迎えの調整も、最初の言葉は決まって「すみません」です。

ある日、夫に「謝ってばかりだね」と言われ、回数を数えてみると、その日だけで20回を超えていました。担任から感謝の言葉をもらうことも多く、責められた記憶はほとんどありません。

廊下で先生とすれ違うたびに、反射的に頭を下げている自分にも気づきました。それなのに、書き終えたあとも「あの書き方で失礼ではなかったか」と考え込み、一日の終わりには、どっと疲れがたまっていました。

謝り癖が心を削るしくみ

熱海康太

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大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。